優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

新緑
宿で一休みした後、ラムネ温泉へ向かいました。炭酸泉を「ラムネの湯」と形容したのは大仏次郎。2005年に開館したラムネ温泉館の大浴場には42℃の内湯と32℃の露天風呂があり、「ラムネ温泉」の真骨頂はこの32℃のお湯です。

低い温度ゆえ炭酸の含有量が高く、しばらく湯に浸かっていると肌の表面に細かな泡が付着します。これが何とも面白い。湯温が低いので寒い時期はさすがに厳しいかと思いますが、これからの時期は最適のシーズンでしょう。
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夏浅し
老舗旅館だけあり、与謝野鉄幹・晶子夫妻、大仏次郎、徳富蘇峰など多くの文人が宿泊しています。最近では立松和平、檀ふみ、俵万智などが滞在しており、彼らの書が額装して飾られていました。

宿泊した部屋は樵谷といい、十二畳の和室に六畳の書斎がついています。前を流れる芹川は九重連山に源を発し由布市庄内町龍原付近で大分川に注ぐ一級河川です。このあたりは最も上流部で、温泉街は右岸に沿って並んでいます。
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藤の花
長湯温泉は竹田市直入町にあり、湧出量、湯温、炭酸ガス含有量から「世界有数の炭酸泉」として知られ、山間の素朴な雰囲気の残る温泉です。大丸旅館は大正6年(1917)創業で、ここが湯之原温泉と呼ばれていた頃から続く老舗です。

別館・藤花楼に宿泊しました。すぐ前を芹川が流れる部屋に通されると、窓から対岸の藤の花が見えました。今の時期なればこその情景で、藤花楼の名前の通りです。
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はつなつ
8日は長湯温泉の大丸旅館に宿泊しました。駅から車で20分ほど離れているため迎えの車を待っていました。駅前ロータリーには竹田湧水群をイメージした彫刻があります。正面の稲葉川にかかる竹田橋を渡ると中心市街地で、岡城跡はさらにその先です。
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五月
竹田市は竹田盆地にあり、九重連山、阿蘇山、祖母山、傾山など千m級の山に囲まれています。竹田湧水群、竹田温泉群、岡城跡、久住高原など観光名所も多く、観光は町を支える産業のひとつと思われます。

豊後竹田駅は武家屋敷風の外観を持ち、人口2万に満たない町の駅としてはかなり立派で、2024年に改修された真新しい待合室と観光案内所があります。
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初夏
豊後竹田駅への到着は13時9分。竹田市は大分県の南西部に位置し、人口1.7万人あまりの熊本県・宮崎県と境を接する県境の町です。江戸時代は岡藩の城下町であり、岡城は瀧廉太郎(1879-1903)の「荒城の月」ゆかりの地として知られています。

廉太郎は旧・日出藩士の子として生まれ、12歳から14歳まで竹田で暮らしました。竹田少年少女合唱団が歌う「荒城の月」が豊後竹田駅の列車到着メロディーに採用されています。
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風薫る
九州横断特急は、JR九州が熊本駅〜大分駅・別府駅間を豊肥本線経由で運行する特急列車です。その名の通り九州を横断して車窓の眺めを楽しめる観光列車です。大分駅を後にして、大分川を渡ると豊肥本線は内陸部へと向きを変えます。

大分大学前駅あたりまでは大分の郊外住宅地が続きますが、そこからは山の中へと入っていきます。やがて大野川に沿って走るようになり、豊後大野市を経て豊後竹田駅に到着します。
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はつなつ
大分駅のコンコース内には「ぶんぶん号」というミニトレインが停まっていました。単なる飾りかと思っていたら、時間になればコンコース内を走るものでした。

床には線路を模した模様が描いてあります。BUNBUNGOとローマ字表記にすれば、大分県の旧国名である豊後に通じます。

土日はこの後ろに客車を繋いでコンコース内を一周するアトラクションを行なっています。姿は機関車ですがバッテリー駆動のイタリア製電動車です。日曜日に駅に戻ってきたときには、走っている姿を見ることができました。
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夏きざす
5月8日から10日まで二泊三日で大分県と福岡県に行ってきました。初日は姫路からは8時3分発のひかり博多行に乗り、小倉で日豊本線の10時12分発ソニック11号に乗り継ぎました。大分県に入り国東半島の根元を突っ切って走ります。

別府湾に沿って左手に光る海を見ながら南へ向かい、11時44分に終着の大分駅です。ここから12時9分発の九州横断特急4号熊本行きに乗り、豊後竹田駅に向かいます。乗り継ぎを待つ間に上の森口(南口)から外へ出て駅舎前を散歩しました。

大分市は人口46.6万人、大分県の県庁所在地で、古くは豊後国の国府が置かれ、中世には大友氏の城下町として発展しました。駅前に面白い噴水がありました。歩行平面と同じ所から時間を置いて水流やミスト、水滴などが現れるのです。
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夏野
ゴールデンウィークが終わると姫路近辺では一気に夏らしくなります。以前、秋田、青森、岩手をゴールデンウィークに自転車旅行したことがあります。気温が低く、雪のために閉鎖されている県道があったのを記憶しています。

南北に長い日本列島では、北と南では季節の感覚が随分違うということを実感しました。自動車で除雪が可能になったからこそ、雪深い時期も集落間の行き来が可能になったのでしょう。
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