優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

□◆□…優嵐歳時記(1099)…□◆□

  夏きざすなつかしき人と立ち話  優嵐

近所のホームセンターで、前の職場でいっしょだった人
にばったり出会いました。しばらく近況や前の職場の人
たちの消息などで話に花が咲きました。ばったり会う
というのはなかなかいいものです。

今日は気温が高く、昼間は部屋の窓を開けていました。
車に乗ると、さらに暑くこの夏初めて冷房を入れました。
昨夜、ナイターでテニスをしたときもたっぷり汗をかいて
しまい、次からはショートパンツだな、と思いました。

□◆□…優嵐歳時記(1098)…□◆□

  はつなつの風に梅の実太りゆく  優嵐

増位山の梅林で梅の実が少しずつ大きくなっています。
まだ梅の種に皮をかぶせたようなスタイルですが、これ
から夏が深まっていくにしたがって、丸々と太ってくる
はずです。

二月から三月にかけて咲いていた紅梅や白梅の姿を
思い出しながら見ていました。花も実も楽しめる果樹は
いいですね。

070508

□◆□…優嵐歳時記(1097)…□◆□

  若楓陽の色透かし幾重にも  優嵐

ゴールデンウイークが終り、ほぼ10日ぶりに増位山へ
行ってみました。八重桜はすっかり終り、サツキやフジ、
桐の花が目につきました。緑はボリュームを増し、
いきいきと鮮やかです。

森の中はやはりいいなと思いながら歩きました。どうも
あの都会の人ごみは苦手です。誰もいないところが一番
ほっとできます。風と日の光と青空と緑と、森にはそれ
があります。

070507

□◆□…優嵐歳時記(1096)…□◆□

  夏来る東京湾を行くボート  優嵐

今日は立夏です。東京は雨模様でした。今年のゴールデン
ウイークは比較的お天気に恵まれたのではないか、と
思います。地域によって違うかもしれませんが。

アウトドアでの遊びのときはお天気によって面白さの
質がかなり変ります。いいお天気なら天国と思えるもの
でも、連日の長雨などということになると、何か修行を
しているような気分になるものです。

□◆□…優嵐歳時記(1095)…□◆□

  発電風車五月の風にゆるやかに  優嵐

ゆりかもめに乗っていると、あちこちに発電用の風車を
見かけます。海沿いは風が安定的に吹いて、風力発電には
好都合なのかもしれません。

エコロジー的に優れたものと思われている風力発電ですが、
風車のたてる騒音が問題になったり、鳥が風車に巻き
込まれる事故、特に希少鳥類の生息地ではそれが大きな
問題になっています。また、風車が立ち並ぶ光景は景観と
いう点が問題だという人もあります。すべてがOKという
ものはなかなかないようです。

□◆□…優嵐歳時記(1094)…□◆□

  春灯しスカイラインを彩りぬ  優嵐

お台場周辺は夕暮れどきになるとレインボーブリッジや
ビルに灯りがともります。夕焼けの明るさがしだいに
褪せていくのと対照的に輝きを増し、美しい大都会の
夜景が現れてきます。

ゆりかもめ沿線は昼間でもさまざまのビル、お台場の緑、
海、飛行機、船、レインボーブリッジと景色に変化が
あって飽きませんが、黄昏時はまた格別だという気が
します。

□◆□…優嵐歳時記(1093)…□◆□

  憲法記念日我も戦を知らず  優嵐

ゴールデンウイークに埋没して今日が何ゆえの祝日か、は
改めて見直してみないと確認できないほどです。改憲派、
護憲派ともに集会を開いてその必要性をアピールされて
いるようです。

改憲の焦点はやはり戦争放棄を詠った憲法9条でしょう。
私自身は、戦争放棄を変える必要はない、と今は思って
います。すでに帝国主義の時代ではなく、国家間の問題
を武力によって解決するというのは時代遅れでしょう。

憲法を改正してまで、「武力行使する国」だということを
国際社会に宣言する必要があるとも思えません。

□◆□…優嵐歳時記(1092)…□◆□

  ビルの間を八十八夜の風吹き抜ける  優嵐

東京はもう初夏の陽気です。ビルの間を吹き渡ってくる
風は心地よく、街路樹の緑はやわらかく日差しを返して
います。歩道に植えられたつつじがかなり花開き、
コンクリートとアスファルトの町の中にほっとひといき
つける雰囲気をもたらしています。

東京は、徳川家康が幕府を開くまではだだっ広い湿地で、
利根川の支流が氾濫を繰り返していた場所です。今ビル
が建ち並んでいるあたりのほとんどがその昔は存在して
いなかった土地だといいます。都心部にいると、全く
山の姿が見当たりません。ビルにさえぎられているから
というわけでなく、もともと山は遠いのでしょう。

□◆□…優嵐歳時記(1091)…□◆□

  青麦に近江平野の空広し  優嵐

京都を過ぎると新幹線は琵琶湖の東を通って名古屋に
向かいます。このあたりは田園風景が広がり、区画整理
のゆきとどいた田に、あるものは麦が植えられ、あるもの
は早稲の田植えを待って水が入れられ始めています。

播州あたりの田と違い、一枚の田が大きくそれがいくつも
連なって、広々とした印象を受けます。夏も間近の日差し
を受けて、青い麦がさらさらと風にゆれているのは
気持ちのよい光景です。

□◆□…優嵐歳時記(1090)…□◆□

  夏近し富士真っ青に聳えけり  優嵐

5月2日が八十八夜です。昨日は車窓から雲ひとつない空に
聳える富士山を眺めることができました。静岡は有数の
茶所、一番茶の摘み取りのシーズンでしょう。

東京は気温があがり、上着を着ていると汗ばんできます。
ビルとコンクリートの街では、空調設備なしでは暮らせ
ないでしょう。高速道路や鉄道が何段にもなって走り、
ビルとビルの間に夕陽が沈んでいく、それが大都会という
ものですね。

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