優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

彼岸
春が進んで太陽の昇る位置、沈む位置がかなり北へ上がってきました。南西側の部屋へ午後の日差しが差し込む時間が遅くなってきていました。同時に北東側の部屋へ朝日が差し込むようにもなってきています。

大昔の巨石遺跡は春分、夏至、秋分、冬至の日の出と日の入の日差しが遺跡の決まった位置に差し込むように作られているものが多いです。これら四つを把握していれば一年の巡りを理解することができ、文化として暦を持っていることになります。
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春の霜
今朝は快晴でした。昨日の雨と風のおかげで空気中の塵が吹き払われています。一日ずれていれば絶好のハイキング日和だっただろうに、と思いましたが、それは仕方のないことです。放射冷却で気温が低く霜が降りていました。
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春分
春分の日は正午を中心に一時的に風雨が強かったですが、すぐにおさまって午後3時ごろには日差しが出てきました。昼の時間と夜の時間の長さが同じになる日、午後6時ごろでもまだ薄明るさが残っており、これが気持ちをゆったりさせます。

一日は24時間で日暮れが早かろうと遅かろうと同じ時刻ではないか、と思うのですが、それがそうではないところが不思議です。やはり人間は生き物です。デジタル時計の示す数字とは違うものに支配されています。
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春分
ハイキングを荒天の予報のために取りやめたので、いつもそのときにちょっとしたデザートを持ってきてくれる友人が岩津ねぎといっしょにそれを持ってきてくれました。りんごとサツマイモが入っていて美味しかったです。

数人の仲間でずっと山登りやハイキングをしてきました。こんなに長く続いているのは、それぞれに得意分野があり、お互いに補いあってきたからではないか、と思いました。
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春分
今日はハイキングに行く予定にしていましたが、天気予報では昼頃に荒れるということでしたので、中止しました。ハイキング仲間がみんなに配るつもりで収穫していた岩津葱を持ってきてくれました。

岩津葱は兵庫県朝来市特産のネギです。江戸時代に生野代官所の役人が京野菜のひとつである九条ねぎの種子を持ち帰り、生野銀山の労働者のための生鮮野菜として栽培したのが始まりだそうです。

出荷するには厳しい基準があるようですが、自分で栽培して消費する分にはそういう縛りはありません。スーパーでは普通のネギよりずっと高い値段で売られています。それを裏切らない美味しさの葱です。
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小綬鶏
コジュケイは中国南部原産で20世紀のはじめごろにペットとして持ち込まれました。積雪のない平地から山地の藪の多い疎林や林縁に生息し、「チョットコイ」とききなされる鳴き声で鳴きます。現在では南東北以南から九州全域にかけて分布しています。

亜熱帯の鳥で寒冷地や積雪の多いところには適していません。在来生物に対してそれほど大きな影響は与えていないようです。狩猟鳥に指定されており毎年11月15日から3月15日までの狩猟期間中、一日5羽までの狩猟が認められています。
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彼岸
春分です。今日は全国的に風が強く天気が荒れそうとの予報です。西日本でも日本海側では雪になるとの予報。桜の開花は遅れ気味だそうです。

晴れて気温が上がると気持ちがのびやかになり冬物を片づけたくなるのですが、実際はまだ気温の変動が大きく、完全に冬物とおさらばできるのは桜が散ってからです。
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彼岸
彼岸というのは、この世から離れた向こう岸にあるあの世を意味します。煩悩に満ちたこの世(此岸)と極楽浄土(彼岸)の間を流れるのが三途の川です。生まれる前に父方の祖父は亡くなっていました。その後、祖母、父を看取り、昨秋母もあちらへ旅立ちました。

喪が明けてから初めてのお彼岸です。墓じまいをしているので、墓参りをする先はありません。両親が亡くなってしまうと、あの世と自分との距離が近づいた気がします。もっと若い時にご両親を亡くされた方なら、また違うのかもしれませんが。

ある程度の年齢になると、自分が子どもの頃身近にいた人たちが順序は前後するにせよぽつりぽつりとあの世へ行き、彼岸の人になっています。そこから来て、一定期間こちらで過ごし、またあちらに戻っていく、そういうことだと納得できるとでも言いましょうか。
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彼岸
ジョバンニ・パイジェッロのフルート四重奏曲もとても気に入って最近よく聴いています。フルート演奏はナポリ在住のGabriele Formentiです。降り注ぐ春の日差しのような、明るく軽やかなメロディーに満ちています。

最初の曲は1800年頃に作曲されたと考えられており、音楽出版の隆盛にあわせて上級アマチュア向けに書かれています。当時は出版された楽譜を買い求め家庭内で演奏するのが今の録音の代わりでした。

動画サムネイルに使われている絵は、フェルディナント・ゲオルク・ヴァルトミュラー(1793-1865)の『聖母像を眺める少女』(1858)です。オーストリア帝国のビーダーマイヤー時代の画家で、彼らは身の回りの、日常的で簡素なものを題材に描きました。
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山茱萸の花
サンシュユはミズキ科ミズキ属の落葉小高木です。中国原産で江戸時代中ばに渡来しました。三月ごろに黄色の小さな花が小枝の先に固まって咲きます。秋には楕円形の果実が紅色に熟し秋珊瑚(秋の季語)とも呼ばれます。
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