昇り来る陽が溶かしおり春の霜
春分の荒れ去り日差しのあふれおり
手作りのデザート春分に届く
岩津葱抱えて春分を来たり
小綬鶏の朝から盛んに鳴くことよ
干し物を乾かす彼岸の風ひかり
父母の亡くて彼岸の近づきぬ
◆彼岸
彼岸というのは、この世から離れた向こう岸にあるあの世を意味します。煩悩に満ちたこの世(此岸)と極楽浄土(彼岸)の間を流れるのが三途の川です。生まれる前に父方の祖父は亡くなっていました。その後、祖母、父を看取り、昨秋母もあちらへ旅立ちました。
喪が明けてから初めてのお彼岸です。墓じまいをしているので、墓参りをする先はありません。両親が亡くなってしまうと、あの世と自分との距離が近づいた気がします。もっと若い時にご両親を亡くされた方なら、また違うのかもしれませんが。
ある程度の年齢になると、自分が子どもの頃身近にいた人たちが順序は前後するにせよぽつりぽつりとあの世へ行き、彼岸の人になっています。そこから来て、一定期間こちらで過ごし、またあちらに戻っていく、そういうことだと納得できるとでも言いましょうか。
彼岸というのは、この世から離れた向こう岸にあるあの世を意味します。煩悩に満ちたこの世(此岸)と極楽浄土(彼岸)の間を流れるのが三途の川です。生まれる前に父方の祖父は亡くなっていました。その後、祖母、父を看取り、昨秋母もあちらへ旅立ちました。
喪が明けてから初めてのお彼岸です。墓じまいをしているので、墓参りをする先はありません。両親が亡くなってしまうと、あの世と自分との距離が近づいた気がします。もっと若い時にご両親を亡くされた方なら、また違うのかもしれませんが。
ある程度の年齢になると、自分が子どもの頃身近にいた人たちが順序は前後するにせよぽつりぽつりとあの世へ行き、彼岸の人になっています。そこから来て、一定期間こちらで過ごし、またあちらに戻っていく、そういうことだと納得できるとでも言いましょうか。
彼岸かなそぞろ歩きの軽やかに
◆彼岸
ジョバンニ・パイジェッロのフルート四重奏曲もとても気に入って最近よく聴いています。フルート演奏はナポリ在住のGabriele Formentiです。降り注ぐ春の日差しのような、明るく軽やかなメロディーに満ちています。
最初の曲は1800年頃に作曲されたと考えられており、音楽出版の隆盛にあわせて上級アマチュア向けに書かれています。当時は出版された楽譜を買い求め家庭内で演奏するのが今の録音の代わりでした。
動画サムネイルに使われている絵は、フェルディナント・ゲオルク・ヴァルトミュラー(1793-1865)の『聖母像を眺める少女』(1858)です。オーストリア帝国のビーダーマイヤー時代の画家で、彼らは身の回りの、日常的で簡素なものを題材に描きました。
ジョバンニ・パイジェッロのフルート四重奏曲もとても気に入って最近よく聴いています。フルート演奏はナポリ在住のGabriele Formentiです。降り注ぐ春の日差しのような、明るく軽やかなメロディーに満ちています。
最初の曲は1800年頃に作曲されたと考えられており、音楽出版の隆盛にあわせて上級アマチュア向けに書かれています。当時は出版された楽譜を買い求め家庭内で演奏するのが今の録音の代わりでした。
動画サムネイルに使われている絵は、フェルディナント・ゲオルク・ヴァルトミュラー(1793-1865)の『聖母像を眺める少女』(1858)です。オーストリア帝国のビーダーマイヤー時代の画家で、彼らは身の回りの、日常的で簡素なものを題材に描きました。