優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

梅雨明け
異例ともいえる早い梅雨明けで、強烈な日差しが降り注いでします。日照は最も強いころであり、昼食の用意のために水道をひねったらお湯が出てきました。部屋は風通しがよく、酷暑という感じではないですが。
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梅雨明け
6月27日に近畿地方の梅雨明けが発表されました。統計史上最も早い梅雨明けとか。最近の屋外作業員は全員空調服を着ています。実はこれは日本発祥で、株式会社空調服の創業者である市ヶ谷弘司氏が2004年に特許を取得し、実用化を開始しました。

当初は建設現場や工場などの高温環境での熱中症対策として開発されました。普及が本格化したのは2010年代に入ってからで、近年の猛暑の深刻化により、屋外作業員の安全対策として急速に広まりました。そのうち夏の季語になりそうです。

これを見た時、素晴らしい発想だなあと感心しました。仕組み自体は至ってシンプル。 小型バッテリーで作動するファンで服の中に外気を取り込み、体の熱と汗を気化させて冷却効果を得ます。コロンブスの卵的な発明ですよね。
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額の花
アジサイはアジサイ科アジサイ属の落葉低木で、一般には手毬状に花のついたものを意味します。これは狭義にはホンアジサイといわれ、原種は日本に自生するガクアジサイで、ここからの品種改良によって生まれました。

花(萼)の色が変わりやすいことから「七変化」とも呼ばれます。色の変化にかかわるのはアントシアニンの一種によるもので、ここに補助色素とアルミニウムイオンが関係することによって色が変わります。

土壌の酸性度によって色が変化し、「酸性なら青、アルカリ性なら赤になる」と言われるのは、酸性ならばアルミニウムイオンが土壌に溶け出しやすく、根から吸収されてアントシアニンと結合して青色になりやすいからです。
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六月
インパチェンスの正式名称はアフリカホウセンカといいます。ツリフネソウ科ツリフネソウ属の春まき一年草で、初夏から秋まで長く花を楽しめます。

その名の通りアフリカのタンザニアからモザンビークにかけての海抜1,800m以上の高原地帯が原産です。19世紀にヨーロッパに入り、そこから園芸品種として改良されました。

開花期間が長いため夏の花壇を彩る花として重宝されます。丈夫な花である一方、高原地帯原産であるため日本の高温多湿の夏ではやや育てにくい一面もあるようです。
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青柿
自宅から見下ろせる位置にある家が最近空き家になりました。一か月ほど前のこと、がらがらと騒音がするのでそちらを見てみたら、ゴミ収集車のような車が停まっていてそこへ運び出されたものが次々と入れられていました。

高齢者が亡くなってその持ち物が運び出されているのだろうと推察しました。数日かけてこの作業は行われていました。「捨てられない」という話を未だによく耳にしますが、本人が亡くなればお金以外はみんなゴミ収集車行きです。

自分の親の家を片付けたときに、親が子どもにしておくべきことは、「何かを残すこと」よりも「きれいに片付けておくこと」じゃないか、と思いました。子どもにやってもらう、なんて安易に言いますが、実に大変な作業なのです。
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蛍袋
ホタルブクロはキキョウ科の多年草で、6月ごろ釣鐘状の花を咲かせます。子どもがここにホタルを入れて遊んだことが名前の由来だそうです。ホタルになってここに入ったらどんな感覚でしょうか。
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六月風
今日は早朝に雨が降り、その後はお天気が急速に回復してお昼前には青空が広がりました。昨日の天気予報では雨だと言っていましたが、ちょっとした梅雨前線の動きで全く違うお天気になってしまいます。日本の天気予報の難しさです。

六月風とは今頃に吹く南東の風のことです。快晴になったので部屋の両側の窓を開け放っていればこの風が部屋を吹き抜けていき、涼しくて快適です。
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山法師
近所の駐車場の一画にヤマボウシが咲いています。まだ植えられてそれほどたっていないのか人の背丈ほどしかありません。ヤマボウシはミズキ科ミズキ属ヤマボウシ亜属の落葉樹で高さは5〜10mほどになります。

近縁のハナミズキがアメリカから贈られたときにはアメリカヤマボウシとも呼ばれました。ハナミズキよりも開花は遅く、5〜7月ごろです。ハナミズキと異なり花弁(実は総苞片)の先が尖っています。
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花南天
ナンテンといえば冬の赤い実が思い浮かびます。花季は6月から7月で六弁の小さな花を多数つけます。実に比べると色、形ともに地味な印象です。

ナンテンは江戸時代以前に中国から渡来しました。中国南部からインドまで分布しています。庭木や鑑賞用に栽培され、赤い実はお正月の飾り物としても欠かせません。
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額紫陽花
ガクアジサイにハナムグリが来ていました。ハナムグリとコガネムシはどちらもコガネムシ科の甲虫ですが、いくつかの違いがあります。ハナムグリは花粉や蜜を食べますが、コガネムシは葉を食べる害虫です。

ハナムグリは体に白い斑点を持つ種類が多いのに対し、コガネムシは光沢のある体色を持つことが多いです。ハナムグリは昼間に活動し、コガネムシは夕方から夜にかけて活動します。

カナブンもコガネムシ科で、ハナムグリと似ていますが、翅の付け根の形や飛び方などに違いがあります。
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