優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

夏来る
今日は立夏、そしてこどもの日です。それにふさわしい快晴の一日になりました。暦の上で夏になったからといって何かが急に変わるわけではありません。しかし、こういう節目の日を日常にいくつか持てるというのはいいものです。夏といっても五月は日差しは強くなるものの湿気はまだそれほどではなく、風は心地よく、何をするにもいい時期になります。日が長い分、秋よりもむしろ初夏の方がいろんなことがはかどる気がします。

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こどもの日
日が長くなるに従って太陽が昇る位置が北へずれ、朝日が部屋に差し込むようになっています。南中角度も高くなり、間もなく日中は南の部屋に陽が入らなくなります。こうなると日中は窓を開け風を入れられるようになります。真夏には南北の窓を開け放てば、瀬戸内海から内陸部へ向かって吹き込む風が一日中部屋を通り抜けていき、扇風機さえいらないほどの爽快さです。日本の家屋は風通しと日差しの向きがうまくいけば、かなり快適に過ごせるのではないかと思います。

写真はガマズミの花です。秋冬には赤い実をつけ、「がまずみの実」は秋の季語になっています。今、増位山頂の周囲でいっぱい花を咲かせています。

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惜春
夕方近所の小川に行ってみました。いつの間にか随分日が長くなっています。日が長いというのは、気分がゆったりしていいものです。河原には菜の花、踊子草などが咲いています。川面を見ていると、流れにさからって波がたつのに気づきました。水面下を二匹の魚が泳いでいます。体長30cmほどはある魚で、二匹はぴったりよりそってかなり長い時間あちこち動き回っています。産卵場所を探しているのだろうか、と思いました。

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葱坊主
この時期の畑の隅では葱の花を見かけます。残して種を採るためのものです。葱の間に一本の花茎が立ち、先端に小さな白い花を球状につけます。これを坊主に見立てて「葱坊主」といいます。今日で暦の上の春は終わりです。不安定だった今年の春の天候を象徴するように、今日は晴天だったものの風が強い日でした。今年の夏はどんな夏になるでしょうか。

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コバノミツバツツジの薄紫色に替わって藤色が山に目立って来ました。フジは他の木にまきついて生活します。高い木の幹をはいのぼり、その木の枝先に五月初めごろ長い花序をぶらさげます。他の木を利用して最も日当たりがよく虫が立ち寄ってくれやすい場所に長い花房をつけるさまは、素晴らしい戦略だ、と感心します。

この性質を利用し、各地の公園、寺社、庭園などに藤棚が作られています。増位山の藤棚のフジも最盛期に入ろうとしており、花のそばへいくと甘い香りが漂ってきます。そこへ熊蜂がたくさん来ていました。ツツジのような花の形では、熊蜂は花の奥まで入っていくため、ひとつの花で比較的ゆっくりしています。フジは花が大量についているせいか、蜜はさっと吸える場所にあるようです。熊蜂は素早く花を巡っていました。

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たんぽぽ
タンポポは花を終えて種を飛ばす時期になると茎を一段伸ばします。風で種ができるだけ遠くへ運ばれるようにとの意図があるのでしょう。自然の摂理でそうなっているのだから凄いものです。つい先日まで黄色い花が並んでいた場所にも綿毛が目立つようになりました。

自分で意図的に操作したわけではありませんが、Windowsのタスクバーが画面の右端に出るようになりました。最初の設定ではタスクバーは常時表示されていました。必要なとき以外は消えるように設定して便利になったと思っていましたが、右端に来てくれてさらに都合がよくなりました。去年の暮れにレッツノートのBシリーズに買い替え、15.6型のフルHD画面になって左右が広がり、スペースの空き感を感じていました。

これまでずっと下にタスクバーを表示するのに慣れていたため、当然そうするものだと思い込んで使っていました。普段隠れていても画面の下へカーソルを持ってくるとタスクバーが出現します。必要ないときまでこれが出るので、邪魔になることもたびたびでした。しかし、右へ持ってくるということには気づきませんでした。偶然の指の当たり具合でこうなったのは、セレンディピティの一種でしょうか。

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憲法記念日
昨夜はかなり風雨が強く夜遅くまで窓の外で風がうなっていました。今日は憲法記念日です。1947年5月3日、日本国憲法が施行されました。この前の祝日が「昭和の日(昭和天皇の誕生日)」で、次が憲法記念日、そろってゴールデンウィークを形成しているというのが何か象徴的です。日本の近現代史にはそれなりに興味がありいくつか本を読みました。憲法制定前後のこともいろいろな偶然が重なり、もし何かがもう少しどこかにずれていたら、と考えるとおもしろいですね。

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春の雨
雨はまだ降っています。初めてケークサレを焼きました。ケークサレとはフランス料理の塩ケーキのことだそうです。お菓子としてのケーキを焼く趣味は全くありませんが、これは食事として食べられます。図書館でそのレシピを書いた本を見つけ、焼いてみることにしました。この本では粉としてホットケーキミックスを使っており、それが私にも「やってみるか」と思わせた一因でした。ホットケーキミックスは簡単なので、常備しているのです。これにナッツやドライフルーツを入れて焼くと軽食になります。

電子レンジのオーブン機能を使って焼きました。作ったのはこの本の16ページにある「ツナとじゃがいものケークサレ」というもの。芽が出かかったじゃがいもが二個あったのでそれを使い、ツナ缶は買って、パセリを買い忘れたため、家にあった海苔を細かく刻んで入れてみました。パウンドケーキの型に入れて焼くのですが、普段ケーキを焼かないためそういう道具がありません。これは牛乳パックで代用できるとネットにありましたから、廃物利用しました。

また、レシピでは230℃で10分ほど焼き、となっていたのですが、電子レンジのオーブンの最高温度は200℃。しかし十分焼けました。料理なんてその通りにしなきゃいけないということはありません。さきほど第一号を試食。見かけもなかなかケーキらしいですが、味もそれなりのものに仕上がっていました。

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4569795072ホットケーキミックスで作るケークサレとおかずパン―材料を混ぜて焼くだけ!
大庭 英子
PHP研究所 2011-02

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行く春
雨が続いています。今日は一日雨かもしれません。「行く春」とは、文字通り去っていこうとする春です。春は秋とともに過ごしやすい時期であり、寒さから解放されてのびのびとした気持ちになります。梅、桜など花が次々に咲いて目を楽しませてくれるのも春です。しかし、時は確実に移り、その春も去っていこうとしています。それを惜しむ気持ちがこもった季語です。

ゴールデンウィークですが、普段どこかへ出勤しているわけではないので、通常とほとんど変わりない生活です。雨の今日はゆったり絵を描いています。

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花みずき
今朝は雨になっています。ハナミズキが花盛りです。紅白二種類があり、街路や公園で複数植えられている場合は、たいてい両方が混じるように植えられています。アメリカ原産で、1912年に当時の東京市長であった尾崎行雄が、アメリカワシントンD.C.へ桜(ソメイヨシノ)を贈り、1915年にその返礼として贈られました。間もなく来日100年です。今ではすっかり日本の町並みに溶け込んでいます。

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