優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

□◆□…優嵐歳時記(1467)…□◆□ 

  暮れてすぐ卯月満月昇りくる  優嵐

久しぶりにナイターでテニスをしました。日暮れが
遅くなり、午後七時半ごろまで空に明るさが残って
いました。それからすぐに満月が昇ってきました。

卯月の満月です。卯月は陰暦四月の異称で、陽暦では
ほぼ五月に相当し、夏の季語になります。「卯の花月」
というように卯の花の咲く月という意味ですが、一方
「花残月」とも言われ、北海道では桜が満開になる月
でもあります。

□◆□…優嵐歳時記(1466)…□◆□

  若竹の丸き切り口新しき  優嵐

低気圧の接近で、朝から曇っており、午後から雨が降り
始めました。風も少し出て、台風の影響があるのかも
しれません。

孟宗竹の筍は若竹に変わろうとしています。昨日、竹林の
周囲でつい先ほど切られたばかりと見える若竹の切り口に
会いました。まだ筍の皮を残しており、その間に見える
切り口の新鮮な色合いにしばらく見入っていました。

□◆□…優嵐歳時記(1465)…□◆□

  オートバイ蔦の青葉に寄せて停め  優嵐

駐輪場にも駐車場にも蔦が茂っています。夏になって
青々と葉を茂らせた蔦は生命力にあふれています。
蔦の葉の色から「アイビー・グリーン」という色の
名前にもなっています。

洋館や学校の壁、塀などを彩り、夏には青葉を、秋には
紅葉を楽しむことができます。アメリカ東部の歴史ある
名門八大学を総称して「アイビーリーグ」と呼びますが、
これは校舎が蔦で覆われていることが多く、それに由来
しているということです。

日本では甲子園球場の蔦が有名ですね。

080518

□◆□…優嵐歳時記(1464)…□◆□

  思春期のくるくる伸びる羊歯若葉  優嵐

落葉樹林の谷筋にはオシダが見られます。春にゼンマイ
のような葉をもたげ、それがしだいに広がって今は青々
とした新葉になろうとしています。

開いていく羊歯の若葉は形も面白いですが、何よりも
そのみずみずしい若緑色が新鮮です。時おり差し込む
日の光に輝いて若葉が揺れているのは美しい光景です。

080517

□◆□…優嵐歳時記(1463)…□◆□

  栗鼠の尾のふわりと見えて夏木立  優嵐

森でリスに会いました。がさごそと音がして、アベマキの
根元を見たら、リスが登ろうと脚をかけているところ
でした。素早く枝まで登りましたが、そこからしばらく
動きません。

野鳥だとあっという間に飛び去ってしまいますし、シカや
キツネもすぐに逃げてしまいます。しかし、今日のリスは
双眼鏡を取り出して見上げる間もそこに留まっていて
くれました。

080516

□◆□…優嵐歳時記(1462)…□◆□

  はつなつの鳶サーマルを高く高く  優嵐

午前中に増位山へ行ってきました。午後とは日差しの方向
が違い、森の空気も異なり、時間を変えて歩くのもいいと
思いました。特にこれから暑くなりますから、森は早朝が
快適でしょう。

頂に着くと、目の前から不意につがいの鳶が舞い上がり、
上昇温暖気流(サーマル)をとらえてみるみるうちに空の
高みへと昇っていきました。

ピィーヒョロローと一声鳴いて、サーマルから外れない
ように弧を描きながら帆翔しています。あっという間に
空の中の小さな点となり、東へ飛んで行きました。

パラグライディングでサーマルをとらえる飛行は、高山
を飛ぶ鳥の姿にヒントを得たものだそうです。上昇気流に
乗ってぐんぐん昇っていくのはきっと爽快な経験でしょう。

080515

□◆□…優嵐歳時記(1461)…□◆□

  平らかに枝伸ばしたり若楓  優嵐

若葉はそれぞれの樹木で季語になり、楠若葉、椎若葉、
柿若葉などと詠まれます。数ある若葉のなかでも
カエデ類の若葉はとくに美しく、『万葉集』の時代から
すでに若楓と呼ばれ、詠われています。

兼好法師は、『徒然草』の中で「卯月ばかりの若楓、
すべてよろづの花紅葉にもまさりて、めでたきものなり」
と褒め称えています。確かに、紅葉したときとはまた
違うはつらつとした美しさを、楓の若葉には感じます。

若葉のときから赤い楓もありますが、ここはやはり、
萌える若葉色の楓の葉がいいですね。紅葉のときは
陽を透かして見ると、さらに美しさが際立ちます。
若葉のときもそれは同じです。

080514

□◆□…優嵐歳時記(1460)…□◆□

  若葉雨ポストに届く新刊書  優嵐

午後から雨になりました。雨が降り始めてからも空が
明るかったので、すぐにやむのかと思っていましたが、
夕方になっても降り続いています。今日はこのまま降り
続きそうです。

注文していた本が届きました。私は購入する本の大多数
をインターネットで注文します。速いし、簡単ですから。
図書館にありそうな本は図書館も利用します。


080513

□◆□…優嵐歳時記(1459)…□◆□

  雨あがり頂は空と若葉風  優嵐

雨の後というのは、空気が澄んで気持ちのいいものです。
雨に洗われた新緑がみずみずしさを増し、また一段と
繁ったように思われます。葉の広がりで林床まで届く
光は少なくなってきました。

周囲の山々ではいまは椎の花が盛りです。一見花とは
見えない、新緑のさらに黄色いような花です。雲が湧き
上がるように山肌で盛り上がって見えます。花に雌雄が
あり、雄花は独特の匂いを発します。


080512

□◆□…優嵐歳時記(1458)…□◆□

  葉桜や夕空に残るマリンブルー  優嵐

雨はあがり、午後からは晴れました。それでもあまり
気温はあがらず上着を着ました。ゴールデンウイークに
気温が上がりすぎた気もします。これくらいが今の
時期としては普通かもしれません。

夕暮れの時間が遅くなり、日が沈んだあとも長く空に
明るさが残るようになっています。夏至のころは梅雨に
なるので、あと一ヶ月ほどが日の永さを一番感じられる
ときでしょう。

080511

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