優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

□◆□…優嵐歳時記(1471)…□◆□

  鶯の声に誘われ明易し  優嵐

夜明けの時間が早くなっています。昨日の朝は早く目が
覚めて、暁の空を楽しみました。夜空に明るさが兆し
始め、やがて曙色に東の空が染まります。

しだいに空全体が明けてきたとき、南の空に白く光を
失い始めた月が残っていました。早朝は野鳥の声が、
よく聞こえる時間帯です。烏、雀も鳴きますが、今の
時期ではやはり鶯の声が一番です。

朝日が昇ってきたので、ふと思い出して月のあった空
を見上げると、すでに忽然と姿を消していました。

□◆□…優嵐歳時記(1470)…□◆□

  薫風に烏ゆっくり羽づくろい  優嵐

お昼時、窓から見える電柱の上にハシボソガラスが一羽
とまってさかんに羽づくろいをしていました。嘴で羽の
すみずみまでさぐり、ていねいにグルーミングです。

人間のような手はありませんから、その代わりになる
のが嘴です。お腹や背中にも嘴をまわし、30分以上も
そうしていました。

その様子が面白く、しばらく双眼鏡で眺めていました。
真昼の日差しに漆黒の羽が光り、カラスもこうして見ると
なかなか美しい鳥だと思いました。

□◆□…優嵐歳時記(1469)…□◆□

  ピラティスで身を目覚めさせ夏の朝  優嵐

最近、ピラティスをやっています。本を参考にした自分流
ですけれど。長い時間を必要とせず、細切れでもひとつの
動作に集中すればそれでいいので、楽にできます。

以前から入浴後にストレッチングをやっていまして、
股関節や体幹部の柔軟性はそれなりにあります。日々
わずかなことでも続けると効果が確実に上がることは、
このストレッチングで経験済みです。

身体の深部にある筋肉を鍛えるというピラティス、
リハビリとして始まったものだけに激しい動きはなく、
呼吸法とゆっくりした動作を正確におこなうだけです。

□◆□…優嵐歳時記(1468)…□◆□

  ポストまで歩く真昼の夏陰を  優嵐

ゆうメールを出しに郵便局まで行きました。正午前の
日差しは強く、すでに真夏の気配です。「夏陰」は
「片陰」ともいい、真夏に建物などでできた陰のこと
です。日差しを避け、そこを選んで歩いたりします。

まだ真夏ではありませんが、日差しの強さは七月ごろと
同じです。近所の家の庭に植えられているクレマチス、
薔薇、さつきなどを眺めながら歩きました。アゲハ蝶
も飛んでいました。

□◆□…優嵐歳時記(1467)…□◆□ 

  暮れてすぐ卯月満月昇りくる  優嵐

久しぶりにナイターでテニスをしました。日暮れが
遅くなり、午後七時半ごろまで空に明るさが残って
いました。それからすぐに満月が昇ってきました。

卯月の満月です。卯月は陰暦四月の異称で、陽暦では
ほぼ五月に相当し、夏の季語になります。「卯の花月」
というように卯の花の咲く月という意味ですが、一方
「花残月」とも言われ、北海道では桜が満開になる月
でもあります。

□◆□…優嵐歳時記(1466)…□◆□

  若竹の丸き切り口新しき  優嵐

低気圧の接近で、朝から曇っており、午後から雨が降り
始めました。風も少し出て、台風の影響があるのかも
しれません。

孟宗竹の筍は若竹に変わろうとしています。昨日、竹林の
周囲でつい先ほど切られたばかりと見える若竹の切り口に
会いました。まだ筍の皮を残しており、その間に見える
切り口の新鮮な色合いにしばらく見入っていました。

□◆□…優嵐歳時記(1465)…□◆□

  オートバイ蔦の青葉に寄せて停め  優嵐

駐輪場にも駐車場にも蔦が茂っています。夏になって
青々と葉を茂らせた蔦は生命力にあふれています。
蔦の葉の色から「アイビー・グリーン」という色の
名前にもなっています。

洋館や学校の壁、塀などを彩り、夏には青葉を、秋には
紅葉を楽しむことができます。アメリカ東部の歴史ある
名門八大学を総称して「アイビーリーグ」と呼びますが、
これは校舎が蔦で覆われていることが多く、それに由来
しているということです。

日本では甲子園球場の蔦が有名ですね。

080518

□◆□…優嵐歳時記(1464)…□◆□

  思春期のくるくる伸びる羊歯若葉  優嵐

落葉樹林の谷筋にはオシダが見られます。春にゼンマイ
のような葉をもたげ、それがしだいに広がって今は青々
とした新葉になろうとしています。

開いていく羊歯の若葉は形も面白いですが、何よりも
そのみずみずしい若緑色が新鮮です。時おり差し込む
日の光に輝いて若葉が揺れているのは美しい光景です。

080517

□◆□…優嵐歳時記(1463)…□◆□

  栗鼠の尾のふわりと見えて夏木立  優嵐

森でリスに会いました。がさごそと音がして、アベマキの
根元を見たら、リスが登ろうと脚をかけているところ
でした。素早く枝まで登りましたが、そこからしばらく
動きません。

野鳥だとあっという間に飛び去ってしまいますし、シカや
キツネもすぐに逃げてしまいます。しかし、今日のリスは
双眼鏡を取り出して見上げる間もそこに留まっていて
くれました。

080516

□◆□…優嵐歳時記(1462)…□◆□

  はつなつの鳶サーマルを高く高く  優嵐

午前中に増位山へ行ってきました。午後とは日差しの方向
が違い、森の空気も異なり、時間を変えて歩くのもいいと
思いました。特にこれから暑くなりますから、森は早朝が
快適でしょう。

頂に着くと、目の前から不意につがいの鳶が舞い上がり、
上昇温暖気流(サーマル)をとらえてみるみるうちに空の
高みへと昇っていきました。

ピィーヒョロローと一声鳴いて、サーマルから外れない
ように弧を描きながら帆翔しています。あっという間に
空の中の小さな点となり、東へ飛んで行きました。

パラグライディングでサーマルをとらえる飛行は、高山
を飛ぶ鳥の姿にヒントを得たものだそうです。上昇気流に
乗ってぐんぐん昇っていくのはきっと爽快な経験でしょう。

080515

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