優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

□◆□…優嵐歳時記(1271)…□◆□

  やや寒のジッパー喉まで引き上げる  優嵐

朝方降っていた雨はやみましたが、どんよりとした曇空
のままです。もうすぐ暦のうえでの秋は終わります。
まだ寒い、というほどではありませんが、ちょっと膝掛
があるといいな、と感じるような気温です。

このころの肌に感じる気温をあらわす季語に「秋寒」
「そぞろ寒」「やや寒」「うそ寒」「肌寒」などがあります。
それぞれに歳時記を読むと解説が載っていますが、
微妙な語感の違いを句にあわせて使えばいいのだろう、
と思っています。

□◆□…優嵐歳時記(1270)…□◆□

  雨受けて大輪の菊並びけり  優嵐

午後から雨になりました。雨だったので、あえて増位山
へ散歩に行きました。森に降る雨音を聞きながら歩くのは
いいものです。針葉樹の先から滴る雨滴、雨に濡れた
落葉やどんぐり、それらを眺めるのも好きです。

随願寺の境内に大菊の鉢が並んでいました。雨の中の
菊も趣があります。花弁が水をはじき、菊のイメージとは
少し離れた瑞々しさを感じました。

071105

□◆□…優嵐歳時記(1269)…□◆□

  薄原ふうわり光を波とする  優嵐

いいお天気だったので、増位山へクッカーとストーブを
持ってお昼ご飯を食べに行きました。ぞろぞろと大勢の
人が歩いているのに出会いました。「キャッスルウォーク」
というウォーキングの催しのようです。

姫路城からここまで歩いて、これから姫路城に戻られる
とか。広峰神社経由かな、とコースを考えました。
増位山から広峰山にかけては、なだらかな尾根道で
つながっており、軽いハイキングにはいいコースです。

昨日も砥峰高原で大勢の観光客に会って驚きました。
春にオートバイで行ったときは、野焼きの後で、誰ひとり
姿を見ませんでしたから。季節のいいときですから、みな
外へ、ということなのでしょう。

071104

□◆□…優嵐歳時記(1268)…□◆□

  林道を走れば天地秋爽に  優嵐

兵庫県中部にある峰山広域基幹林道を走ってきました。
全長14.6km、舗装路とダートが半々くらいのフラットな
林道です。峰山の山腹を走っているため展望がよくきき、
紅葉と青空を楽しみながら走りました。

ススキの景観で有名な砥峰高原に出ると、どっと観光客
の姿が増えました。ここから県道39号で福知渓谷を
下っていきました。離合困難な狭い道で、すれ違いのため
に難儀している車が何台も見られました。

071103

□◆□…優嵐歳時記(1267)…□◆□

  午後の陽の窓に射しいる柿の秋  優嵐

日暮れが早くなってきたなと感じます。アメリカでは
サマータイムが終わったようです。太陽の南中高度が
低くなっているため、正午を過ぎるとすぐに日差しが
部屋の中に入ってくるようになりました。

昼食前に近所をMTBでひとまわりしてきました。
狭い路地にもなんなく入れ、坂道も登れてスピードも
楽しめる、MTBはだからいいです。

071102

□◆□…優嵐歳時記(1266)…□◆□

  頂も麓もうろこ雲の下  優嵐

朝は雨が降っていました。郵便局へ行ったついでに
年賀状を買いました。年賀状を出すという習慣もメール
の普及でしだいに廃れていくのではないでしょうか。
いまや新しい知人・友人の住所さえ知りません。

昨日は山頂でうろこ雲を見ました。いわし雲とも呼ばれ、
巻積雲(絹積雲)の俗称です。この雲が出るのは低気圧が
接近している時で、お天気は下り坂です。そのとおりに
なりました。

071101

□◆□…優嵐歳時記(1265)…□◆□

  木漏れ日の森行く十月終わりけり  優嵐

お昼に増位山の自然歩道へ行ってきました。森には
木の実がたくさん落ちています。踏むと足の下で
軽やかな音がします。落葉樹の葉は色が変わり始めて
います。

頂上で加古川からいらしたという五人のグループの方
と話をしました。今日はいいお天気で、歩いている方の
姿を何人も見かけました。

071031

□◆□…優嵐歳時記(1264)…□◆□

 秋ぐもりコーヒーにビターチョコレート  優嵐

朝から曇っており、夕方には昨日と同じような通り雨が
ありました。コーヒーもチョコレートも好きです。
以前はあまり健康によくないものと言われていましたが、
最近の疫学調査で、コーヒーには肝臓がんや大腸がんを
予防する効果があると発表されました。

チョコレートもカカオポリフェノールの健康への効果が
注目されています。がん、動脈硬化、アレルギー症にも
効果があるとか。健康への効果以前に単純な嗜好から、
どちらもよく摂取していました。生活の中の一区切り、
ほっと一息のポイントづくりにいいんです。

□◆□…優嵐歳時記(1263)…□◆□

  どんぐりのつややかなるを持ち帰る  優嵐

十月も末ですが、暖かです。暖房器具はまだ不要です。
午後から雲が広がり、夕方ひと雨ありました。しかし、
時雨というより、夏の驟雨のような降り方でした。

アウトドアの料理本についてAmazonで調べていたら、
100スキというものに出会いました。100円ショップで
買えるスキレットとのこと。驚きました。アウトドア
だけでなく、普通の台所でも利用価値大のようです。

071029

□◆□…優嵐歳時記(1262)…□◆□

  快晴のきちきちばった高く跳べ  優嵐

久しぶりに増位山の頂へ行きました。いいお天気に
誘われ、外でごはんにしようと思ったのです。アウトドア
用のソロクッカーとコンパクトストーブを背負い、自然
歩道を歩きました。

森のあちこちにどんぐりが落ちています。丸いのはクヌギ、
やや細身なのはコナラです。ジョウビタキを見ました。
冬の渡り鳥です。オレンジ色のお腹が目立ちます。

山頂に人影はなく、ゆっくりできました。作ったのは
フリーズドライの具を入れたインスタントラーメン
でしたが、青空と景色がごちそうです。そばの草むら
からバッタが何度も跳びあがっていました。

071028

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