□◆□…優嵐歳時記(1509)…□◆□

  夕空に飛び交う夏の燕かな  優嵐

暮の遅い夏の空で、燕が何羽も飛び交っているのを見る
ようになりました。春に生まれてすでに巣立った幼鳥は
葦原に集団ねぐらを持つようになります。繁殖期を
終えた成鳥も加わって、渡りの前には数千羽から数万羽
に及ぶグループになるといいます。

初秋の風に誘われるように、九月半ばには姿を消します。
渡りの直前になると何十羽ものグループが、まるで南へ
渡してくれる風を探すように、はるか高い上空を飛ぶ
ようになります。

このあたりにいるのは五ヶ月あまり。何が渡りを
コントロールしているのでしょうか。いろいろな説が
ありますが、はっきりしたことはまだわかっていない
ようです。