□◆□…優嵐歳時記(1625)…□◆□

  十月の逝くや幽けくすがる虫  優嵐

昨夜、もう蒲団に入ろうかと考えていたころ、静かな
戸外から一匹の虫がリリリ、リリリと鳴く声が聞こえ
ました。

仲秋のころのような声をあわせて鳴くといった風情では
なく、命が間もなく尽きようとする、その中でのか弱い
懸命さを感じさせるものです。冬はもうすぐそこです。

「もののあはれ」というものをしみじみと感じた深夜の
ひとときでした。

081101