□◆□…優嵐歳時記(1770)…□◆□

  春風の集いしところ頂は  優嵐

増位山を歩く魅力のひとつは、それほど登らなくても
展望抜群の頂にたどりつけるということです。播州平野、
その間を流れる市川、姫路市街、高砂市から加古川市に
いたる山なみ、播磨灘、そこに浮かぶ家島群島、淡路島、
小豆島などを容易に見ることができます。

さらにいいお天気の日なら、四国、明石海峡大橋の主塔、
六甲山、北播磨の山々、時には大鳴門橋までもが一望の
もとに見渡せます。ここに歴史あるお寺がなければ、
山城が造られていたでしょう。

人間が見晴らしのいい場所を好むのはどういう理由から
でしょうか。敵を発見しやすい、というような進化論的な
理由だけでなく、何かもっと違うものがある気がします。
とても晴れ晴れとした気持ちになりますから。

今は市川の東岸の山で山桜が次々と花を咲かせているのが
楽しめます。増位山の方が少し標高が高く、こちらの
山桜はこれから、というところです。随願寺の境内の
ソメイヨシノの蕾ははちきれんばかりに膨らんできて
います。

090326