□◆□…優嵐歳時記(1834)…□◆□

  夏きざすゆっくり回る風速計   優嵐

新宿高島屋で開かれている『ZARD 坂井泉水展〜坂井泉水の永遠の今〜』に行ってきました。平日でしたが、大勢の人であふれており、通路に沿って掲げられた巨大なメッセージボードにはファンの方たちの感謝の言葉が綴られていました。15分ごとに上映される映像コーナーは100人ずつ整理券が配られていて、昨夜を思い出しながら楽しんできました。

会場にはレコーディングスタジオが再現され、愛用のマイク、ヘッドフォン、トイピアノ、マグカップ、歌詞を置く台などが並べられていました。写真や映像とともに詞が掲げられ、その中には手書き原稿の『負けないで』『マイフレンド』『かけがえのないもの』などがあり、特に、何度も何度も推敲を繰り返し、赤鉛筆で強調箇所が示されている『負けないで』は印象に残りました。

また、音楽雑誌からの取材に応えた鉛筆書きの生の自筆原稿は、何度も消しては書き直し、余白をはみ出すほどびっしりと書き込まれていて、「言葉を大切にしてきました」という坂井泉水さんの誠実な人柄が伝わってきました。

趣味で描いていたという油絵が五点展示されており、そのサインが「Izumi.S」ではなく、本名の「Sachiko.K」であるのに気づきました。静物画の色使いが鮮やかです。衣装やレコーディングスタジオがZARDとしての彼女なら、この本名で描かれた油絵の作品は強く彼女のプライベートを感じさせるものでした。

090529