□◆□…優嵐歳時記(1836)…□◆□

  天清和手書きの文字に残る熱   優嵐

「清和」とは今頃の過ごし易い気候を指します。「清和の天」とも言います。『ZARD 坂井泉水展』でほとんどの来場者が最も長い時間見入っていたのは、手書きの自筆原稿だったように思います。文字を読んでいた、というのもあるのですが、もし印刷物だったら、あれほど食い入るように見ていたかどうか。

あらためて手書きされたものの魅力を知らされました。筆跡というのは声や表情と同じようにその人の内面の何かを伝えてくれるものです。文字の大きさ、筆圧、字の形、全体のバランスなど、そこからは人間にしか読み取れないものが見えてきます。

筆跡は変っていきます。自分自身でも、すでに数年前のものとはかなり変っており、昔と全く同じような字を書こうとしても書けません。基本的なところは続いていくのですが、知らず知らずのうちに微妙に変っていくようです。


090531