□◆□…優嵐歳時記(94)…□◆□

   白シャツの襟にアイロン海芋咲く   優嵐

「海芋(かいう)」別名カラー、オランダカイウともいいます。
アフリカ喜望峰の原産で、日本には天保14年(1843年)オランダ船
によってもたらされました。5月から6月ごろ、大きな純白の
仏炎苞に包まれた棒状の両性花をつけます。仏像の光背のような
見事な苞を仏炎苞といい、ミズバショウを始め、サトイモ科には
美しい仏炎苞を持つものが多くあります。サトイモに似た根茎を
持ち、水を好むことから海芋と名づけられたようです。

園芸用や切花用として広く栽培され、緑色の花と真っ白な苞との
対比が鮮やかで、一度見たら忘れられない花です。なにかその姿
を見ると、白いシャツの襟をたてて風に吹かれている美しい女性
を思い浮かべてしまいます。