□◆□…優嵐歳時記(96)…□◆□

   早苗田にふるさとの空映りけり   優嵐

私の職場のまわりでは田植えの準備が最盛期を迎えようとして
います。その一方、すでに植えられた早稲の田は少しずつ苗が
育っています。 「早苗田」は「植田」と同義語です。その
時の句の雰囲気によって言葉を変えて用います。

植田も早苗田も、そこにはられた田水のさまが魅力です。田植え
が終わったばかりの田、苗が根付いて少し育った田、それぞれに
少しずつ風情が変わり、やがて田水がかくれるほどに苗が育つと、
いつの間にか盛夏を迎えています。