□◆□…優嵐歳時記(1897)…□◆□

  緑蔭に風の渡るを聞いている   優嵐

久しぶりに一日中青空が広がりました。梅雨明けとの宣言はまだありませんが、空にはすでに秋の気配が感じられます。風が爽快に吹いて、いいお天気で日差しが強かったのに蒸し暑さはなく、気持ちのいい一日でした。

増位山の山頂へ行くと、風の影響で塵と水蒸気が一掃され、播磨灘が広々と見渡せました。大鳴門橋も久しぶりに見えました。海の青さが手に取るようにわかり、こういう景色にあえるからいいよなあと、山頂からの眺めを楽しみました。山頂の西行の歌碑の上に緑色の繊細なカマキリがいました。

自然歩道の途中、檜の植林がされているところではひぐらしが盛んに鳴いています。ひぐらしは季語では「初秋」に分類されます。かなかなかな…という透き通った声が涼しさを感じさせてくれます。

<永遠>
吹き抜ける風が
木漏れ日を揺らす
ひぐらしの声に包まれて
森を歩こう
梢の向こうの空は
もう高く澄み始めている
頂からは青い海が見えるだろう
双眼鏡を持ってきたかい?
こんな日は永遠が見えるよ

090731