□◆□…優嵐歳時記(1946)…□◆□ 

  背の伸びし少年秋日の中を来る   優嵐

大きくなったね、などと言われていたのは何歳くらいまでだったでしょうか。いつの間にかこちらがその言葉を口にするようになり、近頃では「変らないね」という言葉をかけていただくようになりました。そのうち「お若いですね」と言われ始めたら、長寿といわれる年齢になってきたということなのでしょう。

モスキート音と呼ばれる若い人にしか聞こえない高音があります。目に老眼があるように耳もしだいに老化して、高音部から聞こえなくなっていくのだとか。それを視聴できるサイトがいくつもあり、「大人には聞こえない音」で試しにやってみました。しだいに音があがっていくのを聴いてみると、13,000Hzまでは確実に聞こえますが、14,000Hzはあやしい…。

年齢を重ねることが必ずしもつらかったり悲しかったりすることばかりではない、と思います。肉体的には確かに衰えるわけですが、精神的には成長が続きます。だからこそ生きているのが面白いといえますし。昔、祖母が「百になったら百色や」と言っていました。つまり、年を重ねればそれだけものの見方に幅も厚味もでるし、知恵もついてくるということでしょう。そうありたいものです。


<解き放つ>
怒りは牢獄
許せなかったのは幼い日
傷つけられたと思い込んでいたこと

けれど
あなたを傷つけられる人など
ほんとうは誰もいない

怨みは足枷
でも
閉じこもっているのはあなた自身
檻の鍵はいつだって
あなたの手の届くところにある

手を伸ばし
思いきって鍵に触れてみよう
檻を開け放ち
自由な大地に立ってみよう

空はあんなにも高く
吹く風は心地よい

大人になるとは
自分を自分自身の牢獄から
解き放つこと

誰だってできる
だからこそ
果てしなく難しい


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