□◆□…優嵐歳時記(1953)…□◆□

  ことごとに刈田となりししじまかな   優嵐

連休の間にまわりのほとんどの田は稲刈りが終わりました。つい先日まで頭を垂れた稲穂が並んでいたのが切り株ばかりとなり、がらんとした印象です。秋分が過ぎたばかりで、今日の昼間の気温は30度前後まであがりましたが、景色はなんだか晩秋の風情です。


<山河>
10代初めのころ
25歳を超えたら
完全に大人だと思っていた

20歳はまだあやしい
でも
25歳を過ぎればもう
悩みも迷いもふっきれて
完全に成熟した人間になるのだと
思っていた

なんてバカだったんだろう

25歳をとっくに超えたわたしは
今でもおろおろと迷っている
確かに10代のころとは違う
けれどそこにあるのはやっぱり
果てしない煩悩の山

50歳になっても
80歳になっても
これはたぶん変るまい
山ひとつ越えれば
またひとつ新たな山
生きていくとはそういうこと
果てしない山河を越えて


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