□◆□…優嵐歳時記(2013)…□◆□
手袋のゴツゴツあるいはしなやかに 優嵐
手袋は冬の季語ですが、実生活ではいまや四季を問わずにさまざまな手袋が使われています。感染症予防のために医療現場には欠かせませんし、作業、スポーツの効率を高め手を保護するためにも手袋は必要です。
23日は勤労感謝の日でしたが、この辺になるとなんだか祝日として影が薄いという気がします。もともとは、「新嘗祭(にいなめさい)」として今年の初穂を神に奉り宮中で召し上がった儀式に由来します。
現在は勤労と生産を祝い、互いに感謝する日なのだそうですが、子どもの日や敬老の日のように”プレゼント”がらみで騒がれないため、母の日やバレンタインデーよりさらに影が薄いような…。
<手袋>
ずらりと手袋を並べる
ラムスキンのしなやかな黒の手袋
オレンジ色の毛糸の素朴な手袋
最新のテクノロジーを駆使した雪山用手袋
ダイビング用手袋
鹿革の無骨な作業用手袋
フリースの柔らかな手袋
オートバイのハンドルを握るための手袋
自転車用の指先をカットした手袋
雨天用のライディング手袋
手袋をつけると手はひとつの人格を持つ
手袋を変えるたびに人格が変わる
いくつもの手袋を脱ぐとき
そこに現れるのは同じ私の手
私という人格を脱ぐとき
そこにいるのは誰だろう
手袋のゴツゴツあるいはしなやかに 優嵐
手袋は冬の季語ですが、実生活ではいまや四季を問わずにさまざまな手袋が使われています。感染症予防のために医療現場には欠かせませんし、作業、スポーツの効率を高め手を保護するためにも手袋は必要です。
23日は勤労感謝の日でしたが、この辺になるとなんだか祝日として影が薄いという気がします。もともとは、「新嘗祭(にいなめさい)」として今年の初穂を神に奉り宮中で召し上がった儀式に由来します。
現在は勤労と生産を祝い、互いに感謝する日なのだそうですが、子どもの日や敬老の日のように”プレゼント”がらみで騒がれないため、母の日やバレンタインデーよりさらに影が薄いような…。
<手袋>
ずらりと手袋を並べる
ラムスキンのしなやかな黒の手袋
オレンジ色の毛糸の素朴な手袋
最新のテクノロジーを駆使した雪山用手袋
ダイビング用手袋
鹿革の無骨な作業用手袋
フリースの柔らかな手袋
オートバイのハンドルを握るための手袋
自転車用の指先をカットした手袋
雨天用のライディング手袋
手袋をつけると手はひとつの人格を持つ
手袋を変えるたびに人格が変わる
いくつもの手袋を脱ぐとき
そこに現れるのは同じ私の手
私という人格を脱ぐとき
そこにいるのは誰だろう
コメント
コメント一覧 (4)
確かに、祝日の中でも地味ですよね!
> 手袋をつけると手はひとつの人格を持つ
> 手袋を変えるたびに人格が変わる
> いくつもの手袋を脱ぐとき
> そこに現れるのは同じ私の手
今日の自由詩、手袋という日常生活のモチーフから人間の本質へ迫り、深いですよ♪
たしかに、手袋を変えると気分が変わります。自転車に乗る直前、手袋をはめると気分が高揚するのは不思議です。
「さあ、乗るぞ!」と、テンションがあがるのですね。
祝日を作りすぎだという気がしないでもないです。ちょっと整理してもいいんじゃないか、と。意味不明の祝日が多すぎる。
詩にうれしい言葉をありがとうございます。手はいろいろなことをするんですよね。だからそれがつける手袋によって気分ががらっと変わる。オートバイに素手で乗る人もいますが、私は手袋をしないと乗る気になれないですね。自転車もそう。「さあ、乗るぞ!」とは、まさに。
名前が悪いと思います(笑)
でもたしかに多すぎですね、休日。それも、みんな一斉に休みむというやつが。
どんなに休みが多くなろうが、そこが全く気に入りません。
自由度がないところが貧乏くさいです。
詩の最後の2行、なんだかドキッとしました。
わたしという人格を脱いだら、いったいどんなになるのか?
とても興味がありますが、また怖くもあります。
自分ではさほど作っていないつもりですが、実は素の自分と全く違っているのかも?
もしもかなり無理をして作りあげたものだとしたら、ちょっとねぎらってあげたい気もします。
休日、最近特に増えた気がします。休んでばっか。欧米にはこれほど休日はないですよね。宗教的な休日とあとは独立やら革命やらの記念日くらい? 海の日やら緑の日(昭和の日でしたっけ、今は)、はては子どもや年寄りのためになんで全国一斉に休むの?と不思議。
背景には公的な理由付けが無いと休めない、という有給休暇のとりにくい日本社会の問題があるのでしょう。みんな横並びで無いとものごとができない貧乏臭さ。しかし、休日が増えたところで観光地はやっぱりそのときだけ大混雑で、そういう産業に携わっている人にしてみたら、まんべんなく人が来てくれる方がよほどありがたいだろうと思うんですけど。
詩へうれしい言葉をいただきありがとうございます。死んだら、人格を脱げると思うのですね。そして手袋を脱いだ私の中にいる何かはずっと生きつづける…。