□◆□…優嵐歳時記(2045)…□◆□ 

  枯野原川は光りて流れけり   優嵐

年賀状をすべて出し終えました。予定より早く済ませることができ、もう年内の仕事は残っていません。ゆっくり来年のことでも考えるかなと思っています。十月以降オークションであまり本を読んでいませんでした。三ヶ月で十冊しか通読した本がないというのは異例のことです。年末年始は本も読みたいと思います。

今、五木寛之の『天命』と『人生の目的 』という本が手元にあります。そこに浄土仏教のことが出てきます。今年は法然という存在に出会えたことも素晴らしい出来事でした。何より法然のあの懐の深さ、何ものも受け入れるという寛容さが魅力です。

こうした新しい出会い(必ずしも現世に生きている人ではなくとも)があるから楽しいですね。昨年は易に一年のうかがいをたて「随」と出ました。「従う」という意味です。振り返って、指し示されるものに従って「大いに享る貞しきに利あり」でした。新しい年を迎えるにあたって、今年もそのようにしたいと思います。


<やがてそこで>
源流に降った一滴の水は
自分がどこへ行くのかを知らない
急峻な源流を流れくだり
岩を食み

一滴の水は川へと成長する
これが自分の道だったかと
ためらうことがあるかもしれない
それでも川は流れることをやめない

蛇行しながら昼夜をわかたず
何ものかに導かれて流れていく
しだいに太くゆるやかに
ある日水滴は
自らをひきつけていたものを知る

海だ
そこへ還るために長い道のりを旅してきた
やがてそこで憩うために

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