□◆□…優嵐歳時記(2076)…□◆□

  寒晴れや今日くっきりと播磨の野   優嵐

季語では冬の晴天を「冬晴れ」といい、中でも寒中のものを「寒晴れ」といいます。空気が乾燥しているため、その晴れ渡る様子は鋭く厳しく、すべてのものの陰影を浮かび上がらせます。きっぱりといさぎよい晴れ方です。

増位山頂からは東側にほぼ180度展望が開け、眼下を流れる市川と周囲の山々、さらにその周辺に散在する集落を眺められます。週末はいいお天気で、遠くの山裾まではっきり見えました。光が明るくなっているせいもあるのでしょう。枯野、裸木が並ぶ低山、それらすべてが春の訪れを待ち構えています。


<ものごとはいつも>
彼は一分の隙もなく
びしっときめた
スーツ姿で現れた

均整のとれた
なめらかな胸の筋肉も
気持ちよく張った腰の筋肉も
今は見えない

あっけにとられている
私に向かって白い歯を見せ
彼は言う

ものごとはいつも
予想したとおりの姿では
あり続けない

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