□◆□…優嵐歳時記(2098)…□◆□

  ごうと吹き森騒がせて二月早や   優嵐

まだ寒気は厳しいですが、いつの間にか二月半ばを過ぎました。二月は28日しかないため、ことさら早く過ぎ去る気がします。それが「二月早や」という季語に現れています。余寒の厳しさの一方で、日差しがきらきらときらめき、命が動き始めるのを感じる時期です。

増位山の梅林の梅は少しずつ開花し、もっとも早く咲く紅梅に続いて白梅も花を開き始めました。紅梅には華やかさがあり、白梅には高貴さがあります。姫路近隣の梅林といえば、たつの市御津町の綾部山梅林が有名です。「ひと目二万本、海の見える梅林」とのキャッチフレーズどおり、梅林から瀬戸内海が望める素晴らしい場所です。

増位山の梅林はこじんまりとしています。竹林に囲まれ、人に会うこともほとんどなく、心ゆくまで梅を楽しむことができます。ぼーっと心を遊ばせて自然の中を散歩しているときが一番好きな時間かもしれません。


<二月>
紅梅は若い娘
笑いさざめきながら
風の中を走って来る
ばら色の頬を光らせて

しなやかに伸びた手足
どうかそのまま
丘を駆け上がって

白梅は貴婦人
つらい恋の思い出
挫折に流した涙のいくつか
それをすべて内に秘めて

まっすぐに伸ばした背筋
微笑みを浮かべ
静かにたたずんでいる



今日の名言:他人を走らせようと思ったら、まずあなたがよく走ることだ。



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