□◆□…優嵐歳時記(111)…□◆□

    しもつけに煙の如き光あり  優嵐

シモツケは下野国(しもつけのくに・栃木県)にちなんで名づけ
られました。下野産のものが古くから庭木に使われたことからこの
名前になったようです。高さ1メートルほどのバラ科の落葉低木で、
根元からよく枝分かれし、5月から7月にかけて、枝先に小さな
五弁花を多数つけます。

ピンクのものが多いようですが、私の職場の裏では白いシモツケが
花を咲かせています。小ぶりですが、よく見るとなかなか華やかな
花です。オシベが花弁よりも長く、線香花火が集まったような印象
を受けます。

日当たりのよい酸性の礫地や草地を好み、石灰岩質のところには
生えないようです。北海道西南部から九州まで、さらに朝鮮半島、
中国にも分布します。