□◆□…優嵐歳時記(2128)…□◆□

  朝日はや照らして峰の山桜   優嵐

日本列島に野生しているサクラの種類は約九種です。ヤマザクラは宮城県中部と新潟県北部を結ぶ線がおよその北限で、それより南に四国・九州まで分布しています。これを知ると、「ヤマザクラは東北・北海道や沖縄にはないのか」と今更ながらに驚きます。

俳句を詠んでいて、歳時記や二十四節気の季感がもっともぴったりくるのは近畿から関東あたりまでではないか、と思うことがあります。和歌が発達した京都がある近畿圏と俳諧が発達した江戸のある関東圏、南北に長く連なる列島であるため、かなり季節感や植生に差がでるのは無理のないことです。

今、桜前線の基準となっているソメイヨシノは江戸末期に作られた園芸種です。葉が出る前に花が咲き、その咲き方が華やかなため今では桜というとこの品種を誰もが思い浮かべますが、江戸時代以前の詩歌に詠まれている桜はヤマザクラです。


<今できることを>
その紅梅の一枝の
根元がほぼ半分に折れている
剪定の人が折り取るつもりだったのか
誰かが悪戯で折ったのか

けれどその枝にも
紅梅は花をつけていた
自分が受けたことに
いつまでもかかずらわってはいない

折られたものは折られたもの
それはそれとして
自分ができることをやる
いつも前を向いて進む

静かにそこで咲いている紅梅は
間もなく役割を終える


今日の名言:あなたは、自分が考えるほど不幸でもないし、それほど幸福でもない。


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