□◆□…優嵐歳時記(2129)…□◆□

  昼過ぎの雨少し冷え彼岸入り   優嵐

18日がお彼岸の入りでした。春分と秋分の日を中日として、その前後七日間を彼岸といいます。彼岸は梵語の波羅(ハラ)の漢訳です。生死流転に迷うこの世・此岸(しがん)に対して、生死を超越し、煩悩の流れを渡って超越した悟りの境地を意味します。俳句で単に彼岸といえば、春の彼岸をさします。

彼岸の入りの日を彼岸太郎・入り彼岸・さき彼岸・初手(そて)彼岸といい、彼岸の終りの日を終い彼岸・彼岸ばらいといいます。この間を彼岸会と呼んでお寺やお墓に詣でたり、寺院では読経、法話などをおこないます。この風習は中国、インドにはなく、日本独特のもので、聖徳太子の時代に始まったといわれています。

正岡子規に「毎年よ彼岸の入に寒いのは」という句があります。お母さんがつぶやいた言葉をそのまま句にしたらしいですが、彼岸という何か懐かしさを感じさせる季語が生きていて、好きな句です。今年の入り彼岸、姫路でもやや冷え、ふとこの句のことを思い出しました。


<折れ線グラフ>
春の進みは折れ線グラフ
暖かくなって
ちょっと寒くなって
また暖かくなって
ちょっと寒くなって

そうしているうちに
春は半ばを迎える
人の成長もきっとそうだろう


今日の名言:いつか必ず死ぬと思い知らなければ、 生きているのを実感することもできない。


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