□◆□…優嵐歳時記(2138)…□◆□

  菜の花や東へ向かう列車ゆく   優嵐

菜の花と呼ばれるものには、アブラナ科の葉菜である芥菜、高菜、白菜、蕪菜、油菜などが含まれます。春、黄色の十字状の四弁花が茎の先に群がって咲きます。菜の花の季語としての本意は蕪村の句「菜の花や月は東に日は西に」で表されているような淡い郷愁をさそう雰囲気です。

文部省唱歌の『朧月夜』は「菜の花畠に 入日薄れ」と始まります。この曲を聴くと、不思議な懐かしさを覚えます。子どものころからそうでしたから、菜の花が日本人の心情に呼び起こすものかもしれません。




<古木>
春の日差しを浴びながら
八重の紅梅の根元に座っていた

可憐な花びらとは対照的に
その幹は苔むし
ごつごつとしている

幹が裂け空洞になっているものもある
それでも高く枝を伸ばし
青空に向かって咲いている


今日の名言:正しかろうが間違っていようが、 あなたらしく生きよ。 安易に服従してしまう臆病者よりずっと立派だ。