□◆□…優嵐歳時記(2155)…□◆□

  つつじ続々と咲き山の陽高し   優嵐

コバノミツバツツジが花盛りです。漢字で書くと「小葉三葉躑躅」となんだかいかめしい雰囲気になります。ヤマザクラやヤブツバキと異なり、ちょうど人間の視線の高さくらいに咲くので特に目に付きます。同じ場所に生える花であっても、高さ、時期、期間を微妙に変えることによって彼らはうまく棲み分けています。

名前のとおり小さな三つの若葉が花とともに出てきています。最初は縦に向いて出てきた葉がしだいに広がって光を受け止める形になります。自然界のデザインというのは見事です。

どの時期の自然も微妙に移り変わっているのですが、春は特にその変化がはっきりわかり、山を歩くのが楽しい時期です。山頂から見える周囲の山々はさまざまな若葉色に彩られています。山頂のコナラも芽吹き始めました。芽吹きのときのコナラの色合は独特で遠くから見るとその個性がいっそう際だちます。

カエデも芽吹き、葉を広げ始めています。カエデの若葉もまた素晴らしいのです。高木の枝から芽吹いた葉が広がってくるに従って、空間に緑の薄いカーテンがかかるようになります。カエデの若葉の持つ透明感と重なりあいが生み出すグラデーションの美しさは、他に例えようがないほどです。


<人間であるということ>
人工知能はいつか人間の知能を超える
そう言いきる人たちがいる
多分そんな日はこない
似ていてもふたつは全く違う

人工知能は
人間の知能の機能的側面を高度化させていったもの
「何かをする」ことを先鋭化させたもの
機械とはすべてそういうものだ

けれど人間が真に人間らしくあるのは
その内側で起こる現象的側面だ
内側で何を感じているか
私が私であるとはそういうこと

私が感じる色・音・形・匂い・感触
えもいわれぬ何か
それらが混じり合って生み出されるもの
そこからの飛躍・連想・回顧

それは私だけのものであり
誰も本当のところはわからない
外からはうかがいしれない
内側で閉じているもの

ところが内側へ深く入っていけば
真の源へ通じる道が開けている
そこを潜っていくことができるのは
何かを超えられる人間精神だけ


今日の名言:あなたは素晴らしい。大量生産するべきだ。


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