□◆□…優嵐歳時記(125)…□◆□

    気持ちよく泳ぐ夢見て明易し    優嵐

私は比較的よく夢を見る方かも知れません。人間は毎夜夢を見て
いるといいますから、正確には「夢をよく憶えている」という
べきでしょうか。一時期、集中的に水や泳ぐ夢を見たことがあり
ました。しばらく途絶えていたのですが、最近とてもゆったり
泳ぐ夢を見ました。リラックスして、(眠っていてリラックス
するというのも可笑しいですが)どこまでも泳げるような感じ
がしました。

「明易し」は夏の夜の短さを表した季語です。「短夜」ともいい
ます。俳句では日永は春、短夜は夏、夜長は秋、短日は冬と決まって
います。短夜の語は万葉以来の伝統があり、明けやすい夏の夜を
惜しむ気持ちは、後朝の歌としてしばしば詠われています。百人
一首にも入っている文屋深養父の「夏の夜はまだ宵ながら明けぬる
を雲のいづこに月宿るらむ」などが有名ですね。