□◆□…優嵐歳時記(2276)…□◆□
はや桜紅葉始まる明るき午後 優嵐
立秋のころからすでにソメイヨシノの葉にはちらほらと色を変えているものがありました。春は号令を受けたように一斉に花を咲かせ、美しいまま花吹雪になってしまいます。葉はそれとは対照的に、どこか虫に食われ穴があいています。紅葉の進みもばらばらで、いつとはなく散っていきます。
色も赤や黄色が一枚の葉の中に混在して、それぞれの葉をじっと見ると趣がありますが、全体だとぼんやりした印象です。春、あれだけ注目されて人の目を楽しませているのだから、秋はのんびり静かに過ごさせていただきますよ、という桜の声が聞こえてきそうです。
<三つ巴>
証明されたら信じましょう、というのは科学
儲かるなら信じましょう、というのは経済
証明されなくても儲からなくても
人は何か大いなるものへの畏怖を持ち
手を合わせ信じる
これが信仰ではないだろうか
大いなるものに何と名がついていようと
それはみな同じもの
科学だけ経済だけで人は生きてはいけない
それはあまりに貧しい生き方
知性と肉体と霊性をともに働かせたい
人間はそういう存在だから
はや桜紅葉始まる明るき午後 優嵐
立秋のころからすでにソメイヨシノの葉にはちらほらと色を変えているものがありました。春は号令を受けたように一斉に花を咲かせ、美しいまま花吹雪になってしまいます。葉はそれとは対照的に、どこか虫に食われ穴があいています。紅葉の進みもばらばらで、いつとはなく散っていきます。
色も赤や黄色が一枚の葉の中に混在して、それぞれの葉をじっと見ると趣がありますが、全体だとぼんやりした印象です。春、あれだけ注目されて人の目を楽しませているのだから、秋はのんびり静かに過ごさせていただきますよ、という桜の声が聞こえてきそうです。
<三つ巴>
証明されたら信じましょう、というのは科学
儲かるなら信じましょう、というのは経済
証明されなくても儲からなくても
人は何か大いなるものへの畏怖を持ち
手を合わせ信じる
これが信仰ではないだろうか
大いなるものに何と名がついていようと
それはみな同じもの
科学だけ経済だけで人は生きてはいけない
それはあまりに貧しい生き方
知性と肉体と霊性をともに働かせたい
人間はそういう存在だから
コメント
コメント一覧 (4)
秋のよさをしっかり捉えていると思います。
私が住む埼玉でも、日中は酷暑が続いていますが、朝夕は涼しくなってきました。
鈴虫の鳴き声も聞こえてきています。
詩もいいですね。
私はクリスチャンですが、科学、経済、信仰、みな大切ですね。
俳句と詩のご感想をありがとうございます。季節が変わっていくところの微妙な感覚をとらえられる楽しさが俳句にはありますね。
信仰というと、つい教義宗教に限定してしまいがちなのですが、その基盤にある自然宗教というか、言うに言われぬ「ありがたさ」とか「畏怖」のようなものが信仰心だろう、と思っています。それを失うと、なんか悲しいことになりそうです。
今日の俳句も素敵ですね。
春と秋…たしかに進み方も散り方もまったく違う印象ですよね。
春は美しい桜が散るのが、秋はやがて来る冬を思うと、何となくものさみしいですよね。
信仰のない科学や経済は世の中をくるわせがちで、本当に人を救うものになりにくいような気がします。
俳句を始めるまで、桜の紅葉がこんなに早いとは気づきませんでした。それだけ紅葉はひっそり人知れずという感じだったんですね。
秋は実りの季節ですし、冬はやがてくる春を準備している季節ですから、ものは考えようかなと思います。その意味で、陰陽は常にお互いを含んでいると申しましょうか。
極端な経済至上主義の弊害を言う人は多いですが、科学の場合、そういうことを考えない人が多いように思います。科学至上主義といいますか。本当に誠実な科学者は「科学もひとつの仮説に過ぎない」ということをよく理解していますよね。