□◆□…優嵐歳時記(2297)…□◆□
秋茜風に向かいて並びけり 優嵐
暑い日は続いていますが、野山は秋の色に染まり始めました。ちらほら紅葉しているものが見えますし、山全体の色がどことなく秋の、褐色系の薄いベールをかぶったような色彩へと変わっています。
トンボとひとくちに言っても種類によって飛び方に個性があります。アキアカネは群れを作り、つつー、つつーっと飛びながらも空中で静止しているような独特の飛び方をします。トンボが飛ぶのは航空力学的には不思議だと何かで読んだ記憶があります。
<桜落葉>
桜の紅葉がひっそりと進んでいる
木によっては
もう半分以上落葉しているものもある
一本の桜の下で蜘蛛が巣を作っている
桜の落葉がその巣にひっかかっていた
蜘蛛は素早く落葉に駆け寄り
取り外しにかかる
こんなところに葉っぱがあっちゃ
せっかく作ったアタシの巣が
目だっちゃうじゃないの
どっこいしょ
落葉を払い落とした蜘蛛は
巣の中央へ戻る
次はおいしいごちそうが
かかってくれるのを願って
秋茜風に向かいて並びけり 優嵐
暑い日は続いていますが、野山は秋の色に染まり始めました。ちらほら紅葉しているものが見えますし、山全体の色がどことなく秋の、褐色系の薄いベールをかぶったような色彩へと変わっています。
トンボとひとくちに言っても種類によって飛び方に個性があります。アキアカネは群れを作り、つつー、つつーっと飛びながらも空中で静止しているような独特の飛び方をします。トンボが飛ぶのは航空力学的には不思議だと何かで読んだ記憶があります。
<桜落葉>
桜の紅葉がひっそりと進んでいる
木によっては
もう半分以上落葉しているものもある
一本の桜の下で蜘蛛が巣を作っている
桜の落葉がその巣にひっかかっていた
蜘蛛は素早く落葉に駆け寄り
取り外しにかかる
こんなところに葉っぱがあっちゃ
せっかく作ったアタシの巣が
目だっちゃうじゃないの
どっこいしょ
落葉を払い落とした蜘蛛は
巣の中央へ戻る
次はおいしいごちそうが
かかってくれるのを願って

コメント
コメント一覧 (2)
埼玉でも日中は酷暑ですが、朝夕は秋の気配が色濃くなりました。
俳句が素敵ですね。
アキアカネというトンボの習性をよくとらえて、秋の青い空を背景に赤いアキアカネが並んで飛んでいる様が見えるようです。
青と赤の対比がいいですね。
詩は、なかなかユーモラスですね。
虫を主人公にした詩は珍しいです。
蜘蛛の気持ちが伝わってくるようです。
部屋には扇風機しかないので、室温が36〜37度に上がる昼間は、ほとんど何もできません。
「暑さ寒さも彼岸まで」といいますが、爽やかな秋が待ち遠しいです。
この猛暑、あと二週間ほどは続きそうだとか。やはり、「暑さ寒さも彼岸まで」でしょうか。俳句と詩の感想をいただきありがとうございます。アキアカネの飛び方は、爽やかですね。
蜘蛛が葉っぱを巣から取り除く作業を見ていて、まるで人間みたいだ、と感じました。ま、彼らはそういう習性になっているのでしょうけれど。
私も部屋にエアコンがないのですが、風通し抜群の部屋にいるため、昼間も窓があいていれば扇風機なしで過ごせます。涼しい生活のためには、気温を下げるより、風通しだなあと感じるこのごろです。