□◆□…優嵐歳時記(2339)…□◆□
がしがしと描きしあとの林檎をかじる 優嵐
今年のりんごが店頭に並び始めました。鳥取では、梨は平年の6割の収穫しかなかったそうです。りんごもあまり豊作ではなかったように見受けられます。全体に値段が高めです。りんごは大好きなので(基本的に果物はみんな好きです)さっそく小ぶりなサンつがるを買ってきました。
まずスケッチをして、その後洗って丸かじり。万年筆とクーピーペンシルでのスケッチとあわせてクレヨンも試してみました。万年筆と相性がいいのはクーピーペンシルのようです。クーピーペンシルの技法書は無く、メーカーのHPを見ても、単独で色鉛筆のように使うものとして書かれています。
万年筆で絵を描くというのはあまり耳にしない方法です。『楽しい万年筆画入門』という本を読み、そうか、万年筆で絵を描いてもいいんだ、と気がつきました。子どものとき、漫画家になりたかった時期がありました。そのころの入門書にはマンガは"つけペン"で描くもので万年筆は使わないとあり、その印象が刷り込まれて、万年筆は絵を描くものではないと思い込んでいました。
この本を読まなかったら、万年筆で絵を描こうなどと思いつかなかったでしょう。描いてみると、これがとても楽です。さらに、プラチナカーボンブラックという耐水性顔料インクを使っているのですが、非常に伸びがよく、なめらかに描けます。この線描を活かせるように色をつけたいと今は思っています。試行錯誤しているのですが、これがまた楽しいのですね。
<帰化>
野にセイタカアワダチソウの黄色が
目だつ季節になった
北アメリカからやってきて
一時は劇的に勢力を伸ばしたこの花も
今では穏かな風貌となり
日本の山野に溶け込んでいる
ヨーロッパからやってきたオオイヌノフグリの青が
日本の春を彩る色になったように
セイタカアワダチソウの黄色は
日本の秋を彩る色になっている
がしがしと描きしあとの林檎をかじる 優嵐
今年のりんごが店頭に並び始めました。鳥取では、梨は平年の6割の収穫しかなかったそうです。りんごもあまり豊作ではなかったように見受けられます。全体に値段が高めです。りんごは大好きなので(基本的に果物はみんな好きです)さっそく小ぶりなサンつがるを買ってきました。
まずスケッチをして、その後洗って丸かじり。万年筆とクーピーペンシルでのスケッチとあわせてクレヨンも試してみました。万年筆と相性がいいのはクーピーペンシルのようです。クーピーペンシルの技法書は無く、メーカーのHPを見ても、単独で色鉛筆のように使うものとして書かれています。
万年筆で絵を描くというのはあまり耳にしない方法です。『楽しい万年筆画入門』という本を読み、そうか、万年筆で絵を描いてもいいんだ、と気がつきました。子どものとき、漫画家になりたかった時期がありました。そのころの入門書にはマンガは"つけペン"で描くもので万年筆は使わないとあり、その印象が刷り込まれて、万年筆は絵を描くものではないと思い込んでいました。
この本を読まなかったら、万年筆で絵を描こうなどと思いつかなかったでしょう。描いてみると、これがとても楽です。さらに、プラチナカーボンブラックという耐水性顔料インクを使っているのですが、非常に伸びがよく、なめらかに描けます。この線描を活かせるように色をつけたいと今は思っています。試行錯誤しているのですが、これがまた楽しいのですね。
<帰化>
野にセイタカアワダチソウの黄色が
目だつ季節になった
北アメリカからやってきて
一時は劇的に勢力を伸ばしたこの花も
今では穏かな風貌となり
日本の山野に溶け込んでいる
ヨーロッパからやってきたオオイヌノフグリの青が
日本の春を彩る色になったように
セイタカアワダチソウの黄色は
日本の秋を彩る色になっている
コメント
コメント一覧 (4)
俳句がいいですね。
学生時代、優嵐さんと同じようなことをやったことがあります。
果物を買ってきて、それをモティーフに一気に油絵を描き、描き終えたら食べてしまいました。
私も果物は大好きです。
今年は夏の酷暑のため、果物、野菜類、軒並み高めですね。
野菜類が高くて困っています。
<帰化>も、なかなかいい詩ですね。
セイタカアワダチソウが帰化植物だとは知っていましたが、オオイヌノフグリが帰化植物だとは初めて知りました。
昨日、病院へ行った帰りにも車窓から見ましたが、確かに、かつては日本の山野を席巻したセイタカアワダチソウも穏やかになり、秋の風景に溶け込んでいますね。
他の植物とのバランスがとれ、日本の風土になじんだのでしょうか。
いずれ帰化植物であることも忘れられてしまうかもしれません。
優嵐さんの今日がよき一日でありますように祈ります。
昔、果物や花瓶の静物画を見て、「こんなん描いて何がおもしろいんやろ」と思っていた時期がありました。しかし、描くと面白いんですよね、これが。
俳句の歳時記には植物や食べもののうち、外国からやってきたもの、品種改良で生まれたものについてその来歴がくわしく載っています。これを読むと、日常生活でふつうにまわりにあるもののほとんどが日本古来からあるものではなく、近代以降に登場したたものだとわかります。
江戸時代の人は白菜を食べていないし、中世のサクラにソメイヨシノはありませんでした。テクノロジーだけでなく、生活周囲、食べものでさえ昔と今ではかなり異なる中で生きているのだなあと驚きますね。
フクヤンさんの今日がよきものとなりますように。
私もたまに書くのですが、万年筆は書き心地もいいし、意外といいかもしれませんね。
「がしがし」という表現が、いかにも林檎をかじるのにふさわしく、情景と心情が思い浮かぶようです。
たかさんも絵を描かれるのですね。どんな絵を描かれるのでしょう?
絵を描くのは子どものときから好きでした。万年筆で絵を描くというのは、ちょっとした「目からウロコ」でした。視点を変えてみるということはこういうことなんだと思いました。いかに既成概念にとらわれているか、にここでも気づかされました。
万年筆はラインを描いていくものですから、絵を描いたっていいわけですよね。デザイン用のサインペンでも描いてみましたが、それよりもさらに描きやすいです。特ににこのカーボンブラックというインクはすばらしい。今はM(中字)のペン先のみですが、もっといろいろ極細から極太まで描き味を試してみたいものだと思っています。