□◆□…優嵐歳時記(2353)…□◆□ 

  真南に鳴門海峡秋晴るる   優嵐

増位山の頂上から直線距離にして約70kmのところに鳴門海峡はあります。年に何度か、肉眼でもそこにかかる大鳴門橋が見える日があります。雨で空気中の塵が一掃され、その後風が吹いて晴れたときがそのチャンスです。増位山頂は東南方向に開け冬は季節風がさえぎられ、暖かです。これからの季節はベンチで日向ぼっこをしながら風景を楽しみます。

怪我をした猪に会いました。右前肢の具合は少しずつよくなっているように見えます。あのヤマカガシにはあれ以来会っていません。そろそろ冬眠でしょう。蛇が冬眠することも秋の季語になっており、「蛇穴に入る」といいます。冬眠に備えてたっぷり栄養補給しておく必要があるのです。


<翼あるもの>
頂に立つ私の目の前に鳶が現れた
正面から風を受け止め
まるで虚空に静止しているよう

ゆらゆらと揺れ
鳶の身体は一転
大きく西に放たれた

気流に乗り遠ざかっていく
私からは見えない風の流れ
それに乗り日々生きる
翼あるものよ


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