□◆□…優嵐歳時記(148)…□◆□

    自動ドア抜けて蝉しぐれの中へ     優嵐

蝉は真夏を代表する昆虫です。多くの蝉がいっせいに鳴くと、まるで
驟雨のように聞こえるので「蝉しぐれ」といいます。腹部の特別な
室に張られている薄い鼓膜を筋肉の力で振動させて鳴きます。鳴くのは
雄だけです。

蝉は大都会でも普通に見られます。冷房の効いたビルから一歩外へ出た
とたん、頭上から降るような蝉しぐれ。皮膚にまとわりつくような暑さ
とともに一気に汗が吹き出します。アスファルト上に蝉の抜け殻が転
がっていました。蝉の羽化は早朝です。背中が割れて、薄い色をした
蝉が姿を見せます。まだ羽が十分伸びておらずしばらくは飛ぶことが
できません。長い幼虫期間に比べると、成虫として過ごすのはほんの
短い間です。