□◆□…優嵐歳時記(2430)…□◆□

   本堂の門松消えて風わたる   優嵐

随願寺の本堂前の門松が取られていました。関東では六日の夕方が松納めですが、関西の松もこれで明けます。とはいえ、すでにスーパーでは節分の恵方巻を売るアナウンスがずっと流れており、松の内とはいいながらお正月の気分はとうに消えています。生活習慣というのはこうして少しずつ変わっていくものなのかもしれない、と思います。

バレンタインデーも母の日も父の日もクリスマスも江戸時代の人にはない習慣でした。この先どんな新しい習慣があらわれ、何が廃れていくのか。新年を祝うことは続くでしょうが、その祝い方も時代とともに変わっていくはずです。


<猪>
梅林をくだっていくと
だだっと走り去るものがあった
猪だ

あの人に慣れた彼女ではなく
最近ここにあらわれたらしい小さな猪
彼女よりひとまわり小さく
まだ人に慣れていない

野生動物の敏捷な動きは心地よい
できるならば人に慣れず
その機敏な動きを保って欲しい


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