□◆□…優嵐歳時記(2492)…□◆□ 

  白線をくっきりと引く春寒し   優嵐

今日は彼岸の入りです。しかし、寒いですね。昨日はお昼に雪が降りました。真冬なみの寒さです。姫路ですらこの寒さですから、被災地はどれほど寒いか、本当にお気の毒です。ニュースを見るたびに犠牲者の数が増加し、さらに、避難している方の数を見ると30万人とあり、これは大津市の人口に匹敵します。

想像を絶する災害なのだということが、こうして離れている身にもじわじわと理解できるようになってきました。ライフラインはそう簡単にもとには戻らないでしょうし…。親戚や知人を頼るのも難しいでしょう。

挙国一致などという戦時中のような言葉が出ていてぎょっとしましたが、確かに「有事」といえば、今が「有事」かもしれない、と思います。ずっと北朝鮮や中国やロシアが攻めてくるといったストーリーがあったかもしれませんが、はるかに強力で容赦ない存在がすぐそこにいたのです。


<日常>
暖かいふとんを出て服を着替え
朝食の準備をするために
冷蔵庫をあける
ケトルに水をいれガスをひねる

今朝は寒い
電気炬燵のスイッチをいれ
パソコンも起動させる
日常生活が始まる

被災地では
これらの「日常」がすべて奪われている
暖かいふとんも着替える服も
電気も水道もガスも暖房も
プライバシーも

なんていうこともないありふれた日常
そう思っていたけれど
これがいかに精緻に組み上げられた
現代社会の産物なのかがわかる

現代文明という繭の中に
すっぽり包まれていればこそ実現する日常


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