□◆□…優嵐歳時記(2494)…□◆□

  七色のマーカーで書く春の詩  優嵐

1995年の今日、地下鉄サリン事件が起こりました。阪神・淡路大震災で被災した神戸の街に行っていて、テレビから流れてくる映像に釘付けになったのを覚えています。あの年は震災とサリン事件という稀に見る悲惨な出来事が続いた年でした。そして、あれからわずか16年しかたっていないのに…、と思わざるをえません。

その間も毎年のようにどこかで地震が起こり、2007年の中越沖地震では柏崎刈羽原発が放射能漏れ事故を起こしています。原子力発電をこれまではある程度仕方のないことだと思っていました。車を運転すれば交通事故が起こって、毎年何人かは命を落とす、それと同じことだ、と。しかし、根本的にリスクの性質が違うことに気がつきました。

原子力発電のリスクは、めったに起こらないけれど、ひとたび負の連鎖が始まってしまうと止めようがないスパイラル状態になるという無限大のリスクです。今回の地震は史上最大規模で、誰も予測すらしていませんでした。専門家が大丈夫と保証したところで、起こってしまうときは起こります。だから無限大のリスクはとってはならないのです。


<震災忌>
「震災忌」という季語がある
歳時記では1923年9月1日に起こった
関東大震災の日を示している

しかし
兵庫県に住む私にとって
震災忌はどうしても1月17日だ

東北・北関東の方にとって
これからは
3月11日が震災忌になるだろう

一世紀とたたない間に
三つの震災忌
こういう国土に住んでいることを
忘れてはならない


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