□◆□…優嵐歳時記(2531)…□◆□

  時雨去る丘を登れば遅桜   優嵐

車のタイヤを替えました。車の保険の切り替えの時期ですし、もうすぐ税金の時期でもあります。自家用車を持っているとやむをえませんが、一時期に重なると結構な出費です。最近はガソリンも高騰しています。しかし、大都会に住むのでない限り、やはり車は必需品です。

「遅桜(おそざくら)」とは、花時に遅れて咲いている桜を意味します。花見も終り、大方の桜が散ってしまった頃にまだ咲いている桜に、人々はいろいろな思いをこめたものらしく、古くから歌の題材にもなってきました。

ここで詠んでいるのはカスミザクラです。この桜はもともと花期が遅いため、この桜自身では遅れて咲いているつもりは全くないでしょうが、人間の目から見れば、「遅桜」ということになりますね。


<霞桜>
霞桜が咲きそろってきた
細身の枝にぽつぽつと霞のような花が咲く
ぎっしり花を咲かせる染井吉野などとは
随分おもむきが違う

世間はお花見のシーズンを過ぎ
野山も新緑へと向かう
そんなとき人知れず山の中で
清楚な白い花をつける桜

控えめで内気な印象
どことなく寂しげな気配すらある
けれど
霞桜の紅葉は桜の中でもひときわ美しい


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