□◆□…優嵐歳時記(160)…□◆□

    赤坂やビルの斜線を夏の月    優嵐

先週土曜日はISIS編集学校の研修で、東京に行っていました。
この夜は満月でした。研修が終わり、二次会も終えて外へ出ると
ビルの間に大きな満月が見えました。単に「月」とだけ言うと、
秋の季語になります。夏に詠む場合は「夏の月」「月涼し」と
します。季語はいろいろ制約がありますが、それがまた面白い
のです。

ルールというのは、その中で遊ぶのが醍醐味といえます。縛りが
ある分、季語はそれに通じている人がみれば、それだけで一瞬に
してイメージを広げてくれる言葉です。俳句は言葉を切り詰める
詩歌です。だからこそ、季語という豊饒な感覚を持った言葉を
入れ、描かれる世界を広げるのです。