□◆□…優嵐歳時記(176)…□◆□

    鬼灯を挿して人無きテーブルに   優嵐

今日は一日中雨が降ったりやんだりの姫路でした。それも一気に
どっと降ってはしばらく晴れる、という降り方で、秋の雨らしく
ありません。これも台風の影響かと思います。それでも今は雨が
やみ、窓の外では虫の声がしています。静けさを感じるひととき
です。

「鬼灯」は東アジア原産のナス科の多年草です。ひと目見れば誰
でも記憶してしまう独特の色と形をしています。現在は観賞用と
して育てますが、もともとは薬用として栽培されました。七月に
浅草の浅草寺でおこなわれる「鬼灯市」(夏の季語)も、鉢植え
の鬼灯をあとで薬として利用するためだったそうです。