□◆□…優嵐歳時記(2563)…□◆□ 

  会う人にはや梅雨入りと聞きし午後  優嵐

近畿地方は26日に梅雨入りしていました。テレビ、ラジオ、新聞と無縁の生活をしており、最近ではインターネットのニュースも見ていませんでしたから、人に聞くまで知りませんでした。ネットの天気予報で随分傘マークが並んでいるから、梅雨の走りだろうか、と思っていましたが、走るもなにもいきなりの梅雨入りとなりました。

このところ家でもっぱら絵を描いています。<追悼>ということで坂井泉水さんの肖像画を描いてきましたが、昨日、自分の中ではひとつコーナーを曲がった、という感覚がありました。これで16作目、一ヶ月に二枚ずつ描いてきましたので、描き始めて八ヶ月です。

前作(5月7日)のときに、「そうか、この人は顔というよりそのたたずまいがいいんだ、と気がつきました」と書いて顔のほとんど見えない半身像を描きました。ところが今回、また「顔」を描こうとしていたんですね。描こうと試みるうちに、「あ、この人の魅力は顔ではない」と決定的に気がつきました。

顔もスタイルも確かに美しい人です。しかし、そこに彼女の”よさ”があるわけではありません。彼女のビジュアルとしてのユニークなよさは、やっぱりその”たたずまい”、なのです。顔を描こうとする限り、彼女らしさは描けないと思いました。そして今回はこれを描きました。


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MDFボード(450mm×310mm)、アサヒペン水性多用途つや消し白、三菱uniプロッキー、万年筆ペリカーノ(M)&プラチナカーボンブラック、サクラクレパス、ぺんてるくれよん

初めてMDFボードに描き、それなりに感触をつかむことができました。紙でもキャンバスでもない、水性塗料で地塗りをしたボードに描いたのです。自分で考えて自分で組み合わせた方法で描くことができたと思っています。だから、とてもうれしかった。

まだ細かな試行錯誤の必要はいろいろありますが、優嵐流といえる描き方の第一歩を踏み出せたと思っています。この方法を『優嵐スケッチブック』のスケッチでも試してみるつもりです。