□◆□…優嵐歳時記(2626)…□◆□
水面に蓮華散らして花托立つ 優嵐
増位山の蛇ヶ池では白蓮が連日咲いています。同じ池の中にあっても同時に咲くというのではなく、順番にぽつりぽつりと咲きます。朝早く開き午後3時頃には花弁を閉じます。 花の開閉は3回繰り返し、4日目には花びらが散るそうです。そういえば、それぞれの花を見ているとそういう周期になっているな、と気がつきました。
蕾の蓮も擬宝子に似た独得の形をしていて、これも趣があります。これがだんだん膨らんできて、すでに開いた花の隣に並んでいるのはいかにも「ありがたい」図です。蓮はアジアの国の多くで特別な花になっており、インド、スリランカ、ベトナムの国花です。
<時間について>
時間というものが存在すると
私たちは思っている
しかし
時間がすべてのもののうえに
存在するかどうかそれは疑問だ
私のうえに時間はあるが
私を構成する水の分子に時間はない
時間というものは
移り変わっていくことを意識できる
個体にしか存在しない
生死や個別性のないものにとって
あるのは「現在」だけ
水面に蓮華散らして花托立つ 優嵐
増位山の蛇ヶ池では白蓮が連日咲いています。同じ池の中にあっても同時に咲くというのではなく、順番にぽつりぽつりと咲きます。朝早く開き午後3時頃には花弁を閉じます。 花の開閉は3回繰り返し、4日目には花びらが散るそうです。そういえば、それぞれの花を見ているとそういう周期になっているな、と気がつきました。
蕾の蓮も擬宝子に似た独得の形をしていて、これも趣があります。これがだんだん膨らんできて、すでに開いた花の隣に並んでいるのはいかにも「ありがたい」図です。蓮はアジアの国の多くで特別な花になっており、インド、スリランカ、ベトナムの国花です。
<時間について>
時間というものが存在すると
私たちは思っている
しかし
時間がすべてのもののうえに
存在するかどうかそれは疑問だ
私のうえに時間はあるが
私を構成する水の分子に時間はない
時間というものは
移り変わっていくことを意識できる
個体にしか存在しない
生死や個別性のないものにとって
あるのは「現在」だけ
コメント
コメント一覧 (2)
白蓮の開花の不思議なパターンも初めて知りました。
蓮がアジアの多くの国で特別な花になっているのは、おそらく仏教の影響でしょう。
それにしても優嵐さんは博識ですね。
「時間」について以前本を読んだことがありますが、優嵐さんの詩のようなことが書かれていました。
一個の分子だけ見ると時間は存在しません。
分子の大集団には時間は存在し、熱力学の第二法則に従って、暑いお湯が冷めてぬるま湯になったりします。
時間について、考えてみると不思議なことがいろいろあります。不思議なこと、というのは、メディアなどで言われる「世界の七不思議」みたいなことではなく、ごくアタリマエのことの中にあるなあと思うのです。
この詩で書いた「時間」というのは、内的時間、といえるかもしれません。分子の大集団であっても、たとえばそこにはっきりとした意識がなければ、<変化>はあってもそれを<時間>としては認識しないだろうと思います。
単細胞生物は分子の大集団で、それなりに変化をするでしょうが、彼ら自身が「時間」を意識したりはしない(できない)と思います。時間は意識を持つものがあって初めて有効となる概念なのでしょう。
宇宙が130億年の年齢、といっても、それは高度な意識を持つ人間のような存在があって初めて認識されるのであり、そういう存在がなければ宇宙は分子や原子がぶつかったり離れたりして変化している「単なる場」にすぎません。