□◆□…優嵐歳時記(2628)…□◆□

  朝蝉の産声のごと高らかに   優嵐

朝から蝉がにぎやかです。考えてみれば、その朝羽化したばかりの蝉がその一団に加わって鳴いているわけですから、蝉の密度は恐らく朝が最も高いでしょう。羽化したばかりの蝉は相手を求めて全身で鳴いています。鳴くのは雄だけです。

ブログのサイドバーに『優嵐スケッチブック』のアーカイブとして「フォト蔵」のブログパーツを置いています。そこの収録画像数が昨日100枚を超え、これからは新しい画像をアップするたびに古いものに置き換わっていきます。昨日の段階で、最初のチューリップが消え、ハスになりました。

IMG_1498<油蝉>
開け放った窓のすぐそばで
ジジッ、ジジッと断続的な鳴声と
ばたばた羽ばたく音がした

ベランダで油蝉があおむけになっている
手が届かないから
物差しですくい上げようとしたら
暴れて届かないところへ行き
再びあおむけになってしまった

一時間後思い出して蝉をみたら
もう事切れていた
何もせずに静かに逝かせてやれば
よかったのかもしれない

瀕死の状態でありながら
最後の力を振り絞って
それでも人間の手から逃れようとした蝉
彼の命は再び大きな流れの中に戻った