□◆□…優嵐歳時記(2653)…□◆□ 

  秋の蓮最後の花となりにけり   優嵐

増位山の蛇ヶ池の白蓮がそろそろ花の時期を終えようとしています。すでにほとんどが花托になっており、残っているのは数個の蕾です。蓮の花は夏の季語ですので、秋に入ると「秋の蓮」として詠みます。花が終わるとこの花托で種子が黒く熟してきます。これも「蓮の実」として季語になっています。さらに晩秋になれば葉が枯れ、茎も折れ、無残な姿になります。これを「敗荷・破蓮(やれはす)」といいます。

山では早くから桜が色を変えていましたが、里でもソメイヨシノが盛んに葉を散らしています。散った葉は必ずどこかが虫に食われています。八月は秋なのだと散るソメイヨシノを見ながらまた思いました。ツバメはもう去ったようです。あの高く飛んでいた日に渡りを始めたのかもしれません。

IMG_1619<味付け>
人生でイイコトだけが起こるとしたら
そういう人生は果たして生きるに値するだろうか
それは砂糖だけで味付けされた料理のようなものだ
とても食べられたものではない

たとえ汁粉や善哉でさえ
甘さを引き立たせるには塩がいる
まして複雑なレシピになれば
苦味、辛味、それらを総合し火加減を調整して
絶品の料理ができあがる

それは自分しか味わえないご馳走