□◆□…優嵐歳時記(2654)…□◆□
秋空へ再び雲の奔騰す 優嵐
明け方、アシカを二頭私がどこかへ連れてゆくという夢を見ていました。なぜアシカなのか、夢は理屈を超えたおもしろさがあります。午前中雨が降りました。いわゆる天気雨というもので、周囲の空は晴れて白い雲が出ているのに自分の上だけ雨が降っていました。
雨があがると、数日ぶりでからりと晴れた青空を見ました。空気が秋の澄んだ感覚を帯び、季節が一歩進んだと感じました。それでも雨の後にすぐ陽が差したせいか、午後は内陸部の空にみるみる入道雲が立ち上がり、その動きがダイナミックでした。
坂井泉水さんの月命日です。今日はZARDの5枚目のオリジナルアルバム『OH MY LOVE』(94.6.4)に収録されている『I still remember』を取り上げます。前回取り上げた『来年の夏も』もピアノが印象的な楽曲ですが、私はピアノというと、こちらの方が印象に残っています。
I still remember
ピアノの伴奏のみで始まり、やがてドラムが入り、しだいに伴奏楽器が増えていきます。間奏に見事なギターソロが入りますが、最初から最後まで楽曲を引っ張っていくのはピアノです。それにしても、じっくり伴奏を聴くと、あらためて素晴らしいと感じます。
ZARD唯一の2004年ライブツアー"What a beautiful moment"では、ステージ上に17名のサポートメンバーが揃っていたといいます。ギターだけで5人という大所帯。いったいそれほどの大人数で演奏するような曲があっただろうか…、とこの記事を書かれた方は不思議に思われたようです。
しかし、よく聴いてみるとZARDのサウンドというのは非常に分厚いのです。さまざまな楽器が多層的に使われ、隅々まで凝った創りになっています。こうしていろいろな楽曲を伴奏に注意を向けながら聴いていると、そのことがわかります。それがなぜピンと来ないかというと、それはもう坂井泉水さんのボーカル、さらにその声質がなせるワザだと思います。
どんな楽曲を歌おうと決して重く暑苦しいものにならない。技巧的なうまさも感じさせることがない。この歌も歌詞だけを聞くと未練たっぷりの、情念歌になってもおかしくないような内容です。ところが、彼女の声で歌われるとそういうドロドロしいものが全部抜け落ちてしまい、心地よい清涼感で「ん?ん?あれ?」という雰囲気になってしまいます。
歌詞やボーカルに説得力が無いというのではありません。歌心は十二分に伝わってきます。それでいながら、常に軽やかで、重く粘っこくはならない、そういう天性の声を彼女は持っていたのです。
秋空へ再び雲の奔騰す 優嵐
明け方、アシカを二頭私がどこかへ連れてゆくという夢を見ていました。なぜアシカなのか、夢は理屈を超えたおもしろさがあります。午前中雨が降りました。いわゆる天気雨というもので、周囲の空は晴れて白い雲が出ているのに自分の上だけ雨が降っていました。
雨があがると、数日ぶりでからりと晴れた青空を見ました。空気が秋の澄んだ感覚を帯び、季節が一歩進んだと感じました。それでも雨の後にすぐ陽が差したせいか、午後は内陸部の空にみるみる入道雲が立ち上がり、その動きがダイナミックでした。
坂井泉水さんの月命日です。今日はZARDの5枚目のオリジナルアルバム『OH MY LOVE』(94.6.4)に収録されている『I still remember』を取り上げます。前回取り上げた『来年の夏も』もピアノが印象的な楽曲ですが、私はピアノというと、こちらの方が印象に残っています。
I still remember
ピアノの伴奏のみで始まり、やがてドラムが入り、しだいに伴奏楽器が増えていきます。間奏に見事なギターソロが入りますが、最初から最後まで楽曲を引っ張っていくのはピアノです。それにしても、じっくり伴奏を聴くと、あらためて素晴らしいと感じます。
ZARD唯一の2004年ライブツアー"What a beautiful moment"では、ステージ上に17名のサポートメンバーが揃っていたといいます。ギターだけで5人という大所帯。いったいそれほどの大人数で演奏するような曲があっただろうか…、とこの記事を書かれた方は不思議に思われたようです。
しかし、よく聴いてみるとZARDのサウンドというのは非常に分厚いのです。さまざまな楽器が多層的に使われ、隅々まで凝った創りになっています。こうしていろいろな楽曲を伴奏に注意を向けながら聴いていると、そのことがわかります。それがなぜピンと来ないかというと、それはもう坂井泉水さんのボーカル、さらにその声質がなせるワザだと思います。
どんな楽曲を歌おうと決して重く暑苦しいものにならない。技巧的なうまさも感じさせることがない。この歌も歌詞だけを聞くと未練たっぷりの、情念歌になってもおかしくないような内容です。ところが、彼女の声で歌われるとそういうドロドロしいものが全部抜け落ちてしまい、心地よい清涼感で「ん?ん?あれ?」という雰囲気になってしまいます。
歌詞やボーカルに説得力が無いというのではありません。歌心は十二分に伝わってきます。それでいながら、常に軽やかで、重く粘っこくはならない、そういう天性の声を彼女は持っていたのです。
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