□◆□…優嵐歳時記(2738)…□◆□

  六甲の上の冬空真青なり   優嵐

日曜は快晴で、電車の海側の席は日差しがまぶしく、日よけをおろしていました。山側を見ると、六甲山がきれいに見えました。昨日の続きを書きたいと思います。「プロセスを信頼する」ということについて、私自身が今これに最も近い印象を受けるのは、「災難に逢う時節には災難に逢うがよく候。死ぬる時節には死ぬがよく候。これはこれ災難をのがるる妙法にて候。」という良寛の言葉です。

私がこの良寛の言葉に見るのは、「やってくるものを素直に受け止めなさい」ということです。善悪、正邪、良否、好き嫌いを言ってそれを押しやろうとせず、そこに身を委ねなさいということです。そうしたレッテルを貼ることは人間の自我から出たものであり、この世界の出来事に本来そういう色合はありません。

こういうことはものごとがうまくいっているときは受け入れられやすいのですが、ひとたび自分にとって都合が悪く思えることに出会うと「委ねる」ことが難しくなります。もちろん、私自身もそうです。しかし、自分の観点を離れてもっと大きな流れにまかせてみると、全く違う絵が展開していく場合が珍しくありません。

同じ経験をしたように見えても、そこへどのような心構えで入っていくか、どういう視点でそれを見るかによって世界は全く変わります。世界を変えるには自分が変わること、と言われているのはそれゆえだろう、と思います。

IMG_2312<強敵>
人間の一番の強敵は
どこの誰でもなく
自分自身なのだと思う

自分自身の自我
もっともらしい理屈を生み出し
それがタダシイことと自分を
言いくるめようとする

この世に生まれてきた一番の目的は
この強敵とどう渡り合うかを知ること