□◆□…優嵐歳時記(2816)…□◆□

  紅梅のうつむき加減二三輪   優嵐

昨日も寒い一日でした。もしかしたら明け方の最低気温は寒中よりも低かったかもしれません。増位山の自然歩道ではあちこちで霜柱を見かけました。風もあり、放生池は半分凍っていました。近くにおいてあるバケツの氷も厚そうでした。梅林の紅梅はそれでも着実に開花しています。他の梅も蕾の膨らみを増し、開花が近いことをうかがわせています。

ZARDは今日でデビュー21周年になります。去年は20周年ということでいろいろな企画がおこなわれました。そのいくつかを楽しませていただきました。そこで今日も坂井泉水さんの肖像を描いてみました。

<揺れる想い>
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モンバルキャンソン紙 300g F2(192×239mm)、万年筆PARKER SONNET(M)&プラチナ顔料ブラック、パイロットゲルマーカー、PILOTクレオロール

写真は四枚目のアルバム『揺れる想い』(93.7.10)に使用されているポートレイトを元にしています。この写真を見ながら、あらためていろいろなことに感心してしまいました。まず、その微妙な色合いです。このアルバムのポートレイトはすべてラベンダーともライラックとも、藤色とでもいう微妙な薄紫色にわずかに桜色が溶け合ったような、優しいカラーで印刷されています。これは通常の四色印刷では何度やってもうまくいかず、結局、8色のインクを混合して50パターンの校正見本の中から選ばれたといいます。

また、この微妙な彼女の表情を的確にとらえているカメラが素晴らしい。少し手ブレ気味に見えるのですが、そういうのが逆に坂井泉水さんの場合はいいのだろう、とこの写真を見ると思います。はっきりくっきり写ったカメラ目線の写真ではこの味は出ません。彼女はビジュアル的に美しい人ですが、もし単にそれを「きれい」だけで撮影していたら、こういうポートレイトはできないだろうなあと思わずにいられませんでした。