□◆□…優嵐歳時記(197)…□◆□

    無花果を食べる風音聞きながら   優嵐

台風18号がやってきた日、午前中にイチジクをたくさんいただき
ました。台風が来る前にと大急ぎで摘み取られた新鮮なイチジク。
私にはこの秋の初物でした。まだ軸から白い乳液がにじみでる果実。
皮をむいて食べるとほどよい甘みが広がります。

果実といいながら、花は実の形をした花嚢の内にあります。西アジア
原産のクワ科の落葉樹で、地中海地方では四千年前から栽培されて
いたという記録があります。日本での栽培の記録は寛永年間(1624-44)
に長崎で種子を植えたのが最初です。

生で食べるのもいいですが、最近ではワイン漬けやジャム、乾果に
したり、和食、洋食の食材としても使われているようです。