□◆□…優嵐歳時記(210)…□◆□

    鉛筆をいっぱい削る秋の昼   優嵐

最近では、鉛筆を削ることがほとんどなくなっています。ボールペン
やシャープペンに押されて、ふだんはあまり鉛筆を使いません。
しかし、集団検診の間、検診票に書き込むのは、すべて鉛筆でした。
いっぱい鉛筆を用意して、一日の検診が終わると、まとめて鉛筆
を削りました。

子どものころは、手回しの鉛筆削りでごりごりと鉛筆を削って
いました。小学校の高学年になったとき、ナイフで削る鉛筆に憧れて、
切り出しナイフで削るようになりました。絵を描くときはもっぱら
ナイフで削った方がいいのです。軸によく切れるナイフの刃をあてて
すっすっと削っていくときはある種の気持ちよさがありました。