□◆□…優嵐歳時記(228)…□◆□

  青空へ神輿差し上げ秋祭   優嵐

秋祭はもともと稲の収穫後に、新米を供えて神に感謝し、今まで田に
あって稲の稔りを守護してくれた神々が山に帰られるのを送る祭です。
五穀豊穣を神に感謝し、それを祝う祭ですから、農村を中心に始まって
います。禊や祓いの行事から始まった夏祭とはやや趣が異なります。

収穫を終えた人々は神輿を担ぎ、鎮守の森では神楽舞が催されます。
刈り取りが終わった田の上を流れてくる笛や太鼓の音色、神輿の飾り
にあたる日ざしにも秋ならではの情趣があります。すでに農作業に
携わる人が少なくなった地域でも秋祭は地域コミュニティの親睦を
はかる大切な行事として受け継がれているようです。