□◆□…優嵐歳時記(239)…□◆□

   野分あと朝日の中でかたづける    優嵐

「野分」は秋の暴風のことで、主に台風のことをさします。
草木を吹き分けるということから野分と名づけられたとか。
平安時代にはすでに用いられていた言葉で、『枕草子』にも
『源氏物語』にも名描写があります。今では台風が一般語と
して定着し、風雅な言葉になっています。

昨日の朝はあちこちに物が散乱していました。中でも職場の
前に飾られていた大輪の菊が建屋ごと吹き飛ばされていたの
は、無残でした。大輪の菊を育てるのは大変手間がかかります。
後は花開くだけになって、思わぬ大嵐。菊を育てていた
グループのみなさんは、黙々と後片付けをなさっていました。